◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   森林環境教育ネットワークメールマガジン 第109号 (平成25年9月25日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 <林野庁プレスリリースから> 「只見」及び「南アルプス」のユネスコエコパークへの推薦  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(50)  3 <森林・林業白書から> 日本産漆(うるし)の普及啓発を図る  4 <関連用語> CLT(Cross Laminated Timber)(仮称:直交集成板)  5 <樹木のことなど30> 木の香り  6 <イベント情報>    ◆平成25年度公開講演会+オープンラボ     「技術イノベーションで拡がる林業・木材産業」((独)森林総合研究所)    ◆高尾の森で草木染め体験(関東森林管理局 高尾森林ふれあい推進センター)    ◆森の料理教室とクラフト体験(関東森林管理局 高尾森林ふれあい推進センター)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森で遊ぼう!! 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 一般社団法人全国森林レクリエーション協会http://www.shinrinreku.jp 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 <林野庁プレスリリースから> 「只見」及び「南アルプス」のユネスコエコパークへの推薦 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  「日本ユネスコ国内委員会 人間と生物圏計画分科会」(事務局:文部科学省)が開催 され、地元自治体からユネスコエコパークへの新規登録申請のあった「只見」(福島県) 及び「南アルプス」(山梨県、長野県及び静岡県)をユネスコに推薦することが決定され ました。 ◆生物圏保存地域(国内呼称:ユネスコエコパーク)について ◇生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会との共生)を目的として、  1976年(昭和51年)に、ユネスコが開始した制度です。 ◇世界自然遺産が、顕著な普遍的価値を有する自然地域を保護・保全するのが目的であ  るのに対し、ユネスコエコパークは、生態系の保全と持続可能な利活用の調和を目的  としており、保護・保全だけではなく自然と人間社会の共生に重点が置かれています。 ◇ユネスコエコパークへの登録は、各国からの推薦を受けて、ユネスコMAB(Man and  Biosphere)計画国際調整理事会において審議し、決定することになっています。 ◇登録総数は、117カ国、621地域(2013年5月現在)。わが国には、現在、「志賀高原」、  「白山」、「大台ケ原・大峰山」、「綾」、「屋久島」の5つのユネスコエコパークが  あります。 ◆「只見」及び「南アルプス」の概要について 1) 「只見」 ◇わが国を代表する原生的なブナ林が広がっており、核心地域及び緩衝地域のほぼ全域  が国有林野となっています。林野庁は、「奥会津森林生態系保護地域」や「会津山地  緑の回廊」等に設定し、厳正な保護や動植物の移動経路の確保を行っています。 ◇移行地域は、里地里山が広がる農山村地域であり、持続可能な農林水産業やエコツー  リズムが行われています。 2) 「南アルプス」 ◇本州中部の太平洋側における山地帯から高山帯に至る典型的な植生の垂直分布が残さ  れており、核心地域の約6割が国有林野となっています。林野庁は、「南アルプス南部  光岳(てかりだけ)森林生態系保護地域」等に設定し、厳正な保護や保全を行ってい  ます。 ◇移行地域では、風土を活かした茶の栽培、扇状地や河岸段丘上での果樹栽培、自然環  境や地域の歴史・文化を活かした環境教育・エコツーリズム等が行われています。 ◆今後の予定  平成25年9月末までに、日本ユネスコ国内委員会からユネスコに対して推薦書が提出さ れ、平成26年6月にスウェーデンにおいて開催されるユネスコMAB計画国際調整理事会に おいて、登録や区域拡張の可否が決定される予定です。 URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/sin_riyou/130904.html  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(50) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  山の小学校で活動してきました。  いつもは学校の裏山を散歩するだけなのですが、この日は10種類の葉を用意し、グル ープごとにそれぞれ好きな葉を選び、森で親の樹木をさがすアクティビティを行いまし た。  目的は、植物は似ているようだけど細かく観察すると個々の特性があること、観察す る眼を持つことです。 1年生から6年生の30人くらいが葉を持って、はりきって森に入 りました。  森に入ったとたん、「青いドングリが落ちてる〜」、「葉っぱがついてる〜」と、森 の落とし物に喜びます。 「このドングリの帽子をはずしてごらん。小さな穴が空いて るよ・・・」と、ゾウムシの話に展開。  子どもたちは大喜びでゾウムシの落とし物探しに夢中! その後葉っぱの親探しに夢 中・・・とはいかず、動物探しに夢中になった子どもたちでした!                       (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <森林・林業白書から> 日本産漆(うるし)の普及啓発を図る ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  漆は、ウルシの樹液を採取・精製した塗料で、古来より、食器、工芸品、建築物等の 塗装や接着に用いられてきました。近年では、塗料としての需要の減少と安価な外国産 の輸入により、国内での生産量は減少しています。  平成23年の国内における生漆(注)の消費量は59 トンで、昭和40(1965)年の消費量 の約17%にまで減少しています。また、国内生産量は国内の消費量の約2%に当たる1.3 トンにすぎず、大半が中国等からの輸入品となっています。((注) 採取後、均質化や 濃縮等の加工を行う前の漆液。)  こうした中、わが国の漆産業では、優良なウルシ原木の育成や後継者の確保に取り組 んでいます。平成22年からは、生漆生産者や漆器職人、研究者等の漆に関わる人々が一 堂に会して情報交換と相互理解を図る「漆サミット」を開催しています。  平成24年には、国内最大の漆生産地である岩手県二戸市浄法寺町で、第4回の「漆サ ミット」が開催されました。同サミットでは、「文化財修復に果たす日本産漆の役割」 と題する基調講演が行われた後、パネルディスカッションや研究成果の発表が行われま した。あわせて、ウルシ林の現地見学や漆掻かき体験等のイベントも行われました。                       (平成24年度の森林・林業白書から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <関連用語> CLT(Cross Laminated Timber)(仮称:直交集成板) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  CLT(クロス・ラミネイティド・ティンバー)は、ひき板を繊維方向が直交するように積層接着し た重厚なパネルです。直交積層構造により欠点が分散されるため、節等の多い比較的低 質な材も利用でき、また厚みや幅があるため、高い断熱性、遮音性、耐火性や強度が期 待できます。  CLTは、欧米を中心に中・大規模のマンションや商業施設等の壁や床に用いられ、 急速に普及しています。わが国では、スギ等の比較的強度の低い素材でも厚みのある固 まりにすることで高い強度を引き出せるメリットがあり、大型建築の主要構造部への木 材利用を加速させる技術として、また、このCLTの普及により地域材需要の飛躍的な拡大 が期待されています。  なお、農林水産省では、CLTを広く普及するため、日本農林規格(JAS規格)制定を目 指して取り組むとともに、JAS規格制定後CLTを一般的な構造材として用いるためには建 築関係告示の整備が必要であり、林野庁では必要となる強度データの収集等について積 極的に国土交通省の取組に協力しています。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <樹木のことなど30> 木の香り ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  木にはそれぞれ樹種特有の香りがあります。スギやヒノキの木材の香りは、日本人で あれば誰でも知っている身近な香りです。  木の香りは、森に入って葉をちぎってみるとよく分かります。樹木の香りの成分は揮 発性の成分で、幾種類ものテルペン類のほか多くの化学物質が含まれています。  スギやヒノキなどの針葉樹には、アルファ・ピネン、リモネンなどのテルペンが含ま れています。クスノキには、カンファー(樟脳)などの香り成分が含まれています。オ オシマザクラの葉にはクマリンという芳香成分が含まれていて、桜餅の葉として利用さ れます。  このほか、香りの目立つ樹木には、イチイ、アスナロ、タブノキ、ヤブニッケイ、シ ロダモ、クロモジ、サンショウ、シキミ、クサギなど多くの種類があります。  身近な公園に行けば、名札のついた数多くの種類の木に出会うことができます。葉っ ぱを一枚とって木の香りを自分で確かめてみてください。森の中のふくいくとした香り、 まさに森林浴の楽しみです。         (子ども樹木博士ニュース「質問コーナー(堀内孝雄先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6 <イベント情報>   ◆平成25年度公開講演会+オープンラボ    「技術イノベーションで拡がる林業・木材産業」((独)森林総合研究所)   ◆高尾の森で草木染め体験(関東森林管理局 高尾森林ふれあい推進センター)   ◆森の料理教室とクラフト体験(関東森林管理局 高尾森林ふれあい推進センター) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ※本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)に ご登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。 ◆平成25年度公開講演会+オープンラボ「技術イノベーションで拡がる林業・木材産業」  独立行政法人森林総合研究所では、「技術イノベーションで拡がる林業・木材産業」 と題して公開講演会+オープンラボを開催します。10月9日(水曜日)は、研究成果を 広く一般の方々に知っていただくために公開講演会を東京で開催します(千歳は10月10日)。  また、翌10月10日(木曜日)は、研究開発の成果や研究リソースを企業経営者や技術者 等に紹介し、共同研究の実施など産学官連携の具体化を図るオープンラボを東京をはじめ 全国7か所で同時開催します。多数の皆様のご来場を歓迎致します。(主催:(独)森林総 合研究所) ◇公開講演会  日時 平成25年10月9日(水曜日)10時〜16時  場所  イイノホール(東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビル4F)  参加費 無料(事前登録の必要はありません) ◇オープンラボ  日時 平成25年10月10日(木曜日)10時〜16時  場所 木材会館(東京都江東区新木場一丁目18)  参加費 無料(事前登録の必要はありません) ◇それぞれの内容等詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.ffpri.affrc.go.jp/press/2013/20130829/index.html  ◆高尾の森で草木染め体験  秋空のもとで裏高尾の植物観察と草木染めを行います。  一般の草木染に藍を重ねる二重染めを試みます。どんな色に変化するでしょうか・・・  新たに再発見をすることでしょう。(主催:関東森林管理局高尾森林ふれあい推進セ ンター/実施:森林インストラクター当協会) ◇日時 平成25年10月17日(木) 9:30〜15:00 ◇場所 日影沢キャンプ場 (集合場所)JR高尾駅北口 8:45 ◇募集人員 30名(大人対象、応募多数の場合は抽選) ◇参加費用 2,700円(材料費込み) ◇詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/index.html →最新情報 ◆森の料理教室とクラフト体験  日影沢で、親子でしいたけ狩り体験と料理教室を実施します。料理教室では、堀江ひ ろ子先生による乾ししいたけをつかったおいしい料理の作り方を学びます。  子どもたちは、料理教室の間にキーホルダーづくり体験。しいたけ料理と持参したお 弁当に舌鼓の後は、森林散策をして一日を過ごします。(主催:関東森林管理局高尾森 林ふれあい推進センター) ◇日時 平成25年10月19日(土) 9:40〜15:00(予定) ◇場所 日影沢キャンプ場ほか ◇募集人数 小学生以上の親子30名(応募者多数の場合は抽選) ◇参加費 1人:200円(傷害保険加入に使用) ◇詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/index.html →最新情報 ====================================== ☆ 事務局から ======================================  先週の日曜日、9月15日に、平成25年度の森林インストラクター資格試験(一次試験: 筆記試験)が札幌、東京、名古屋、大阪、高知、福岡の6会場で実施されました。  大型の台風18号が日本列島に急接近し、所によっては強風と土砂降りというあいにく の天候でしたが、6会場とも特にトラブルもなく実施されたようで何よりでした。次の日、 16日は台風の上陸、縦断となりましたから、正に危機一髪といった感じでした。  今回の一次試験の結果は10月末頃に受験された皆さんに連絡され、二次試験(実技試 験・面接)は11月16日(土)・17日(日)(いずれか1日)に東京で実施されます。(O) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆