◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   森林環境教育ネットワークメールマガジン 第110号(平成25年10月15日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 <コラム> 森林環境教育の現場から(51)  2 <トピックス> 国立公園に関する世論調査  3 <森林・林業白書から> 「祖谷(いや)のかずら橋・架け替え資材確保の森」の設定  4 <樹木のことなど31> 秋に花を咲かせたソメイヨシノ  5 <イベント情報>    ◆公開シンポジウム「森林景観の復元と多様性保全の取り組み     ―日本及び韓国における事例と今後の方向―」((一社)日本森林技術協会)    ◆館山野鳥の森のイベント情報(館山野鳥の森管理事務所)    ◆秋の高尾山親子自然観察会「秋の奧高尾ハイキング」                (関東森林管理局 高尾森林ふれあい推進センター)    ◆トトロの森・親子(祖父母孫)自然観察会((一財)日本森林林業振興会)    ◆森のようちえん全国交流フォーラムinかながわ2013((公社)国土緑化推進機構)    ◆森を楽しむ週末実習隊・2013秋((公財)キープ協会)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森で遊ぼう!! 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 一般社団法人全国森林レクリエーション協会http://www.shinrinreku.jp 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 <コラム> 森林環境教育の現場から(51) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  森の幼稚園の活動に参加してきました。  この活動は認可された幼稚園ではなく、森で子どもを遊ばせたいという母親たちが集 まって、子育ての一環として活動しているもので、指導員は保育士1名と代表の母親です。  この日の参加者は、3歳から5歳までの4名。まず森に入ったら、伐採した木を運び始め ました。男の子は1人で、女の子は2人で協力して運びます。  「これから焚き火をするよ〜」、「あぶないよ〜」、「あついよ〜」・・・すべてご っこ遊びです。かれこれ30分焚き火をしたら、クリ拾いに熱中。すると3歳の女の子が近 寄ってきました。  「ねえ、ちぇんちぇい、これなぁにぃ?」。見てみると花も実もつけていないムラサ キシキブでした。なぜこんな目立たない植物に関心が出たのか?でしたが、「これはム ラサキシキブといいます。」、きちんと答えました。  すると「これは?」、「これはコナラのあかちゃん。どんぐりが落ちてるでしょう。 芽が出たんだね。」。「じゃこれは?」、「これはクリのあかちゃん。コナラと似てい るけど少し細長いね。」、「ふ〜ん、くりのあかちゃん」・・・この子は名前を聞くだ けでなく、形も名前も覚えていきます。  たぶん、ムラサキシキブをきちんと教えたことからスイッチが入りました。子どもだ からこそきちんと教えなくてはいけないことを改めて知った柳原です。                       (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <トピックス> 「国立公園に関する世論調査」の調査結果について ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  先月末、内閣府から、本年8月に実施された「国立公園に関する世論調査」の調査結果 が公表されました。  本調査は、国立公園に関する国民の意識を把握し、今後の施策の参考とすることを目 的に、調査項目1)国立公園等に対する関心、2)国立公園の保全管理に対する意識、3)国 立公園の情報提供に対する意識と要望、4)国立公園の利用、5)国立公園の公共施設につ いて行われたものです。公表された調査結果の概要の中から、いくつかピックアップし てみました。 ◆自然への関心について  「関心がある」とする者の割合が83.3%(「関心がある」39.5%+「どちらかといえ ば関心がある」43.9%)、「関心がない」とする者の割合が16.3%(「どちらかといえ ば関心がない」11.6%+「関心がない」4.7%)となっています。 ◆国立公園等に対する認知について  国立公園、国定公園、都道府県立自然公園、ジオパーク、世界自然遺産、ユネスコエ コパークの中から知っているものを聞いたところ、「国立公園」を挙げた者の割合が 90.4%、「世界自然遺産」を挙げた者の割合が85.2%と高く、以下、「国定公園」(64.4%)、「都道府県立自然公園」(47.5%)などの順となっています。(複数回答、上位4項目) ◆国立公園の保護と再生可能エネルギー開発の関係について  「自然を守るためには、規模は問わず再生可能エネルギー施設は整備すべきではない」 と答えた者の割合が23.1%、「小規模な施設にするなど、自然との調和を図りつつ、再 生可能エネルギー施設を整備すべきだ」と答えた者の割合が67.9%、「自然保護よりも、 再生可能エネルギー施設の整備をすべきだ」と答えた者の割合が5.6%となっています。 ◆国立公園の施設整備・維持管理費用の負担について  「国や地方公共団体が全て負担する(国民が等しく税金によって負担する)」と答え た者の割合が22.9%、「国や地方公共団体が一部負担した上で、国立公園の利用者が施 設利用料などの形で負担する」と答えた者の割合が59.8%、「国立公園の利用者が施設 利用料などの形で全て負担する」と答えた者の割合が15.4%となっています。 ◆国立公園の入園料について  国立公園に入る際に入園料を支払わなければならないとすると、1人あたりいくらま でなら支払うか聞いたところ、「100円まで」と答えた者の割合が6.3%、「500円まで」 と答えた者の割合が43.4%、「1,000円まで」と答えた者の割合が38.1%、「2,000円ま で」と答えた者の割合が6.5%、「2,000円よりも多く」と答えた者の割合が2.2%、 「払いたくない」と答えた者の割合が2.2%となっています。 (→ http://www8.cao.go.jp/survey/h25/h25-kouen/index.html ) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <森林・林業白書から> 「祖谷(いや)のかずら橋・架け替え資材確保の森」の設定 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  徳島県三好市にある「祖谷のかずら橋」と「奥祖谷二重かずら橋」では、橋の構造部 材となるシラクチカズラ(サルナシ)の確保が年々困難になりつつあります。このため、 徳島森林管理署(徳島市)は、管内の国有林から、架け替え工事の資材として、シラク チカズラを供給してきました。  平成24年度からは、三好市との「木の文化を支える森」の協定により、同署管内の国 有林660haに「祖谷のかずら橋・架け替え資材確保の森」を設定しました。  今後、同協定を踏まえて、三好市の実行委員会が、国有林内でシラクチカズラを計画 的に育成することとしています。平成24年度には、地元中学生の協力を得て、シラクチ カズラの挿し木苗400本の育成に取り組みました。                       (平成24年度の森林・林業白書から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <樹木のことなど31> 秋に花を咲かせたソメイヨシノ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  春に咲くソメイヨシノなどが秋に花を着けることがあります。サクラの「返り咲き」 とか「狂い咲き」といわれる現象です。  通常ソメイヨシノやヤマザクラなどは夏から秋のはじめに冬芽を形成しますが、秋に なって日照時間が短くなってくると、それを感知して葉は冬芽の休眠を促進する物質 (成長抑制物質)を作って冬芽(花芽、葉芽)に送ります。そして、冬芽は翌春まで休 眠します。  ところが、8月から9月頃に台風や虫害等で落葉したり、葉が大きな被害を受けたりす ると体制が狂い、花芽は休眠できずに10月頃の気温が下がっていく時期に訪れる暖かい 陽気にさそわれて開花するものと考えられます。  なお、十月桜、四季桜(マメザクラとエドヒガンの種間雑種)などは、秋にも花をつ けるサクラとして知られています。これらのサクラは春と秋に二度咲くという遺伝子を 持ったもので、「返り咲き」とは呼ばれません。         (子ども樹木博士ニュース「質問コーナー(堀内孝雄先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <イベント情報>   ◆公開シンポジウム「森林景観の復元と多様性保全の取り組み    ―日本及び韓国における事例と今後の方向―」((一社)日本森林技術協会)   ◆館山野鳥の森のイベント情報(館山野鳥の森管理事務所)   ◆秋の高尾山親子自然観察会「秋の奧高尾ハイキング」               (関東森林管理局 高尾森林ふれあい推進センター)   ◆トトロの森・親子(祖父母孫)自然観察会((一財)日本森林林業振興会)   ◆森のようちえん全国交流フォーラムinかながわ2013((公社)国土緑化推進機構)   ◆森を楽しむ週末実習隊・2013秋((公財)キープ協会) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ※本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)に  ご登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。 ◆公開シンポジウム「森林景観の復元と多様性保全の取り組み  ―日本及び韓国における事例と今後の方向―」  日本森林技術協会では、国際協力分野の公益事業の一環として、昨年度より韓国山地 保全協会と協働事業を行っています。今年度は、日本及び韓国における森林景観復元や 多様性保全の取り組みを紹介するシンポジウムを企画しました。韓国における最新の森 林事情を共有していただければ幸いです。(主催:(一社)日本森林技術協会) ◇日時 2013年10月23日(水)13:30〜16:30 ◇会場 日林協会館5階「大会議室」(東京都千代田区六番町7) ◇参加費 無料(事前申込み不要) ◇プログラム  (開会挨拶)   (一社)日本森林技術協会 理事長 加藤鐵夫   韓国山地保全協会 副会長 金 相均  (講演)   「韓国における森林の状況と景観復元事業」 金元中(山林庁山地管理課)   「景観復元事業の実際」 許泰鐵(韓国山地保全協会)   「日本における森林景観保全と風致林施業」 奥敬一((独)森林総合研究所)   「国有林における「みどりの回廊」と多様性保全」山本照光((一社)日本森林技術協会) ◇詳細 http:// www.jafta.or.jp/ contents/ information/ 171_list_detail.html ◆館山野鳥の森のイベント情報(主催:館山野鳥の森管理事務所)  (開催場所)千葉県立館山野鳥の森        交通:JR内房線館山駅からJRバス安房神戸廻り白浜行きで約20分          「安房神社前」下車徒歩7分 ◇バーニングアート  電熱ペンを使い木材を焦がして絵を描きます。  [開催日] 平成25年10月26日(土)  [参加費] 1,000円  [応募等] 下記の問合せ先の電話で受付(10月25日(金)まで) ◇ピザ焼き体験  レンガ作りのピザ窯で、手作りピザ作りに挑戦しよう。  [開催日] 平成25年11月9日(土)  [参加費] 1,500円  [応募等] 下記の問合せ先の電話で受付(11月8日(金)まで) 【問合せ先】 館山野鳥の森管理事務所(千葉県館山市大神宮553)         TEL:0470-28-0166 FAX:0470-28-0187         E-mail:yacho166@welcomechiba.jp         URL:http://www.chiba-forest.jp/yachou/ ◆秋の高尾山親子自然観察会「秋の奧高尾ハイキング」  高尾の森は紅葉、木の実が沢山! みんなで森の秋を遊ぼう!  紅葉の始まりや落ち葉のいろいろ、木の実・種など森の秋の恵みを観察しながら、静 かな尾根を城山まで登り、城山では拾った落ち葉で「子天狗の落ち葉ミニアルバム」を 作ります。(主催:関東森林管理局 高尾森林ふれあい推進センター) ◇日時 平成25年11月10日(日) 8:40〜15:30(8:30受付開始)     集合場所:JR高尾駅北口改札前 ◇対象 小学生とその家族50名(応募者多数の場合は抽選) ◇参加費 1人500円 ◇コース JR高尾駅北口(バス)〜日影バス停〜日影沢キャンプ場(開会式)〜小仏城      山北東尾根道〜城山(昼食)〜小仏峠〜小仏駐車場(閉会式・解散)〜小仏      バス停(徒歩15分) ◇申込みなどの詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/index.html →最新情報 ◆トトロの森・親子(祖父母孫)自然観察会  トトロの森(埼玉県所沢市)周辺を散策しながら植物や動物を観察し、自然の楽しさ、 不思議さを知り、生き物はつながりながら暮らしていることを感じてください。午後は、 ネイチャークラフトや野外ゲームで楽しみましょう。(主催:(一財)日本森林林業振興会) ◇日時等 平成25年11月10日(日) 10:00集合      (集合場所:西武狭山線・山口線西武球場前駅改札口) ◇募集人員 30人(15組)(締切:10月31日まで) ◇参加費 1人500円 ◇申込み・問合せなどにつきましては、(一財)日本森林林業振興会グリーン・サークル  事務局まで(TEL:03-3816-2471、Eメール:gc@center-green.or.jp) ◆森のようちえん全国交流フォーラムinかながわ2013  デンマークやドイツで広がった「森のようちえん」は、わが国でも2005年から毎年、 森林・自然を舞台にした幼児教育・保育・子育て支援等に携わる全国の実践者や行政関 係者、学識経験者、学生等が集い「森のようちえん全国フォーラム」等が開催される中 で、着実に広がりをみせています。  今回は、都市の緑地から里山、奥山を舞台にした多様な「森のようちえん」について、 また、これからの幼児教育・保育・子育て支援の実践のあり方から制度・政策まで議論 を深めたいと思っています。((公社)国土緑化推進機構) ◇テーマ 「自然のなかで子どもが育つ 自然のなかで子どもと育つ」 ◇開催日程 2013年11月15〜17日(金〜日) ◇開催場所 神奈川県立「愛川ふれあいの村」 ◇主催 森のようちえん全国交流フォーラムin神奈川実行委員会、森のようちえん全国     ネットワーク ◇対象 幼児教育・保育・子育て支援関係者、行政関係者、研究者・学生、森のようち     えんに関心のある方 ◇定員 500名 ◇開催内容、参加申込等の詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://forum.morinoyouchien.org/ ◆森を楽しむ週末実習隊・2013秋〜森を元気に!森で元気に!〜  「森を楽しむ週末実習隊」では、レンジャーの日常作業の一つでもある自然歩道の整 備や補修、間伐や枝打ちといった森林管理作業を通して、身体を動かしながら自然との 関わり方を考えます。  ちょうど森の木々も冬に向けて準備が整い、寝静まる頃です。森の声に耳を傾けなが ら森にとっても、訪れる人にとってもうれしいと思えるような成果を目指して、皆さん と一緒に相談しながら作業を進めます。  たっぷり清里の自然に触れ、体に優しい地元の食材をふんだんに使った食事を食べ、 しっかり自分自身も元気になれるプログラムです。  暮らしの中に自然からの恵みを取り入れているスタッフと一緒に2日間を過ごしてみ ませんか。(主催:(公財)キープ協会) ◇日時 2013年11月23日(土)11:00〜24日(日)14:30 (1泊2日) ◇対象 16歳以上一般 ◇定員 20名(先着順) ◇料金 一般7,000円(1泊3食/税込) ◇申込みなど詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.keep.or.jp/taiken/ →体験プログラムスケジュール ====================================== ☆ 事務局から ======================================  シカによる森林被害は1965年頃から報告されるようになり、1980年代後半から急激に 増加したと言われ、1989年度以降いわゆる獣害の第1位を占めています。  シカによる農林業被害が深刻化する中で、この8月に、環境省の「鳥獣保護管理のあり 方検討小委員会」において、ニホンジカの個体数の推定結果が検討資料として提示され ました。  環境省から提示された推定結果は1989〜2011年度までの捕獲数を用いて推定したもの で、全国のニホンジカ(北海道を除く。)の2011年度の推定個体数は中央値で261万頭と なっており、1989年度の個体数に比べて9倍近い増加となっています。(独自の推定を行 っている北海道の2011年度の推定個体数は約64万頭)  また、2011年度のニホンジカの捕獲数は27万頭となっており、現状のまま捕獲率が推 移するとすれば、2025年度には500万頭にまで増加すると推定されています。シカ対策の 強化が必要となっているようです。(O) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆