◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆  森林環境教育ネットワークメールマガジン 第136号 (平成27年4月24日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 第27回森林レクリエーション地域美化活動コンクール受賞団体の決定  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(77)  3 <森林・林業白書から>    国の宝は山也。山の衰えは則ち国の衰えなり。(江戸時代の林政論)  4 <樹木のことなど57> 半寄生植物、ツクバネ  5 <コラムの参考> 樹幹流(じゅかんりゅう)  6 <イベント情報>    ◆第25回森と花の祭典―「みどりの感謝祭」                 (「みどりの感謝祭」運営実行委員会)    ◆自然ガイドのための安全管理技術研修会((公社)日本山岳ガイド協会)    ◆シンポジウム「地方創生と森林・林業行政の方向性」           (森とむら活性化研究会&(公社)国土緑化推進機構)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 一般社団法人全国森林レクリエーション協会http://www.shinrinreku.jp 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 第27回森林レクリエーション地域美化活動コンクール受賞団体の決定 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――  4月8日(水)、当協会が主催する第27回森林レクリエーション地域美化活動コン クールの審査委員会が開催され、厳正な審査の結果、次のとおり、農林水産大臣賞 1点、林野庁長官賞2点、協会会長賞6点及び奨励賞7点が決定しました。  今回のコンクールには、全国24道県から34団体(都道府県推薦21団体・森林管理 局推薦11団体・当協会支部推薦2団体)の応募がありました。  表彰式は、6月5日(金)に林野会館(東京都文京区大塚三丁目)で開催される当協 会の第31回通常総会において行われます。 ◆農林水産大臣賞(1点)  特定非営利活動法人北海道ボランティア協会(北海道札幌市) ◆林野庁長官賞(2点)  利根沼田自然を愛する会(群馬県沼田市)  緑の環境クラブ(兵庫県三田市) ◆一般社団法人全国森林レクリエーション協会会長賞(6点)  阿寒公園川湯地域運営協議会(北海道弟子屈町)  米川生産森林組合(宮城県登米市)  道宗道の会(富山県南砺市)  特定非営利活動法人三保の松原・羽衣村(静岡県静岡市)  采女城跡保存会(三重県四日市市)  特定非営利活動法人フォレストフォーピープル岡山(岡山県高梁市) ◆奨励賞(7点)  てしお森遊会(北海道天塩町)  あわらの自然を愛する会(福井県あわら市)  多良峡もみじの名所作り実行委員会(岐阜県大垣市)  江田島市立切串小学校(広島県江田島市)  特定非営利活動法人久住高原みちくさ案内人倶楽部(大分県竹田市)  霧立越の歴史と自然を考える会(宮崎県五ヶ瀬町)  蒲生郷おかべ会(鹿児島県姶良市) ※「森林レクリエーション地域美化活動コンクール」について  野外スポーツの場、自然とのふれあいの場、青少年の教育の場、保健・休養の場、 ふるさとの森など、森林を利用した森林レクリエーション地域において積極的に美 化活動を行っている学校や地域グループ、職場グループなどのボランティア団体等 を表彰することにより、森林レクリエーション事業の振興を図るとともに、森林に 対する意識の向上と環境教育の推進に寄与することを目的として、当協会が昭和63 年度から毎年度実施しているものです。  都道府県、森林管理局及び当協会支部から推薦のあった応募団体について審査委 員会による選考が行われ、農林水産大臣賞、林野庁長官賞、当協会会長賞及び奨励 賞の各受賞団体が決定します。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(77) ――――――――――――――――――――――――――――――――――  代々木公園(東京都渋谷区)で行われたアウトドアデーのお手伝いをしてきまし た。 家族連れを対象に「代々木の森の自然観察・かんたんなクラフト体験」を行 います。  まずは、代々木公園の自然観察、植物の不思議・楽しさを気付かせます。 そし て、森の中での色探し、グラデーションでたくさんの色がぬられているカードを 持って同じ色を探します。  ここで、「森にはたくさんの色がありますね。 たくさんの生き物がくらしてい る森を大切にしましょうね!」と分かち合い。 「絵はがきに、見つけた色をクレ ヨンでぬりましょう。 そこに、アシでつくったペンで一言書きましょうね!」と 締めくくる予定でした。  ところが、当日は朝から雨・・・満開の桜も寒さで震えています・・・「森の不 思議を探しに行きませんか?」、「雨降り散歩しませんか?」。 いくら呼び込み をしても反応はありません。  それに反して、「アシのペンで絵手紙を書きませんか?」。 この呼びかけには 反応があり、数組の家族が参加してくれました。 そして、絵を描く参加者に、 「観察に生きませんか?」と問いかけると、大学生のグループと一組の親子が参加。  傘をさしながらの観察、「これが『樹幹流』ですよ! こうして森に降った雨は、 葉から枝、枝から幹をつたわって根に落ちます。 根には多くのすき間があるので ゆっくり水がしみこんで地下水としてたくわえられます・・・」と緑のダムの話。  まさに雨の日だから理解できることです。 森は観察するときも多様性がありま すね!                    (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <森林・林業白書から>   国の宝は山也。山の衰えは則ち国の衰えなり。(江戸時代の林政論) ――――――――――――――――――――――――――――――――――  江戸時代には、森林の荒廃による森林資源の枯渇や洪水等の深刻化を受け、領主 階級のための「林政論」が唱えられ、実際の政策にも大きな影響を与えた。  江戸時代初期の秋田藩家老渋江政光は、その遺訓で「国の宝は山也。然れ共伐り 尽くす時は用に立たず。尽さざる以前に備えを立つるべし。山の衰えは則ち国の衰 えなり。」と記すなど、森林保続の重要性をいち早く主張した。こうした考え方か ら、秋田藩では比較的早い時期に留山制度を導入した。  また、岡山藩に仕えた儒学者の熊沢蕃山は、「山川は国の本なり。」、「山は木 あるときは、神気さかんなり。木なきときは、神気おとろへて、雲雨ををこすべき ちからすくなし。」、「木草しげき山は(中略)洪水の憂いなし。山に草木なけれ ば(中略)洪水の憂いあり。」と記すなど、森林の荒廃への対策として伐木の停止、 造林、計画的な伐採を説いた。こうした治山治水論に基づき、主に西日本で土砂流 出を防ぐ林、東北諸藩で水源涵養林が設定された。  一方、儒学者の山鹿素行は、領主が山林管理体制を確立して計画的に造林や伐採 をすれば、山林は藩財政に寄与すると主張した。素行の林政論は、尾張藩木曾や弘 前藩等の林政に影響を与えた。  さらに、森林を区分して順番に伐採して回復を図る「輪伐」や、伐採に際して未 成熟な樹木や稚樹は残して天然更新にあてる「択伐」といった考え方が提唱され、 18世紀になると単純な禁伐に替わる方法として各地で実施された。  これらは、森林の水源涵養機能、山地災害防止機能/土壌保全機能、木材等生産 機能等を重視して、その持続的な発揮のために森林の整備及び保全を図るべきとす る考え方や政策であり、我が国の森林・林業政策の源流であると言える。 資料:徳川林政史研究所(2012)森林の江戸学 東京堂出版                  (平成25年度森林・林業白書:コラムから) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <樹木のことなど57> 半寄生植物、ツクバネ ――――――――――――――――――――――――――――――――――  ツクバネ(ビャクダン科)は、山の尾根筋などのやや乾いたところに見られる雌 雄異株の落葉低木です。初夏に咲く花は、緑白色で小さく目立ちませんが、秋にな ると枝先に大きな4 枚のがく片を持った果実をつけます。  果実が羽子板でつく追羽根に似ていることから「衝羽根(つくばね)」の名がつ けられました。この木は、半寄生の植物で、根は付近の他の植物の根に寄生して生 活しています。  ツクバネのように、葉は葉緑体を持ち、光合成を行って炭水化物をつくる一方、 根では他の植物に寄生して、炭水化物やいろいろな養分を吸収して生活するものを 半寄生植物と呼んでいます。  古くからツクバネの若葉は山菜として利用されてきました。果実も塩漬けにした り、堅果は煎(い)ったりして食用にされました。同じビャクダン科のカナビキソウ も半寄生植物です。各地の日当たりのよい草地で見られます。       (子ども樹木博士ニュース「質問コーナー(堀内孝雄先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <コラムの参考> 樹幹流 ――――――――――――――――――――――――――――――――――  樹幹流(じゅかんりゅう)は、森林に降った雨水が樹木の幹を伝って流下するも ので、樹幹流下量ともいいます。樹冠から滴下する林内雨とともに林床到達雨量を 構成します。  樹幹流によって立木のある地際に集中して雨水が与えられるので、林地における 表面流発生や表面侵食発生の原因になることがあります。  樹体から溶出した成分を含むので樹幹流の水質は、林外雨や林内雨と異なります。 特にスギの樹幹流はpHが低いことが注目されています。                         (森林・林業百科事典から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 6 <イベント情報>   ◆第25回森と花の祭典―「みどりの感謝祭」                   (「みどりの感謝祭」運営実行委員会)   ◆自然ガイドのための安全管理技術研修会((公社)日本山岳ガイド協会)   ◆シンポジウム「地方創生と森林・林業行政の方向性」             (森とむら活性化研究会&(公社)国土緑化推進機構) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ※本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)にご登  録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。 ◆第25回森と花の祭典―「みどりの感謝祭」  「みどりの月間」(4月15日〜5月14日)に実施される各種緑化行事の締めくくり として、第25回森と花の祭典-「みどりの感謝祭」を5月9日(土)、10日(日)に都 立日比谷公園において開催します。  本祭典においては、9日に式典、9日〜10日の2日間にわたり子どもから大人まで 楽しめる「みどりとふれあうフェスティバル」等を実施します。(主催:農林水産 省・林野庁、東京都等で構成する「みどりの感謝祭」運営実行委員会) ◇日時 平成27年5月9日(土) 10:00〜17:00、10日(日) 10:00〜16:00 ◇会場 都立日比谷公園にれのき広場等(東京都千代田区) ◇祭典の内容  ・みどりの感謝祭式典(9日11:00〜11:40分頃)  ・緑と花のプレゼント(9日12:30分頃〜)  ・みどりとふれあうフェスティバル(9日〜10日) ◇詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/sanson_ryokka/150410_1.html  ◆自然ガイドのための安全管理技術研修会  職業として里地・里山・山地・高原をガイディングできる能力を証明する資格取 得研修会を、特別価格にて開催いたします。研修会の中で行われる試験に合格する と自然ガイドステージTの資格が取得できます。この資格を持つことで、ガイディ ングする方の社会的信用度がさらに高まります。新たな事業展開・ステップアップ にぜひご活用ください。(主催:(公社)日本山岳ガイド協会) ◇期日 平成27年6月23日(火)〜6月26日(金) 3泊4日 ◇会場 安藤百福記念 自然体験活動指導者養成センター ◇参加費 42,000円(宿泊費、食費含む) ◇定員 35名(先着順) ◇締切 5月23日(開催日の1か月前までに申込書類、入金必着) ◇詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.momofukucenter.jp/schedule/workshop_schedule/2167.html  ◆シンポジウム「地方創生と森林・林業行政の方向性」  少子高齢化社会の進行する中、農山村はますます厳しい環境下に立たされており、 今後の地方創生、森林・林業の振興のためには、地方自治体の役割がますます重要 となっています。そこで、地方創生を踏まえ、森林・林業について、それぞれの自 治体でどのように取り組まれているかを事例報告してもらいながら、その方向性と 課題について議論します。(主催:森とむら活性化研究会&(公社)国土緑化推進機構) ◇日時 平成27年6月13日(土) 13:00〜17:00 ◇会場 新木場ホール(新木場タワー1階(新木場駅徒歩7分)) ◇内容 基調講演、事例報告、パネルディスカッションなど ◇参加申込締切り 6月5日(金) ◇参加申込みなど詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.green.or.jp/green_fund/entry_889.php  =================================== ☆ 事務局から ===================================  ゴールデン・ウィークを前に、全国的にもようやく野外活動にふさわしい時期と なってきたように感じます。安全に、楽しく・・・新緑の野外へ出かけてみてはい かがでしょうか。  事務局では、皆様からのイベント情報等をお待ちしています。全国各地での活動 予定等をメールでお寄せください。また、ホームページ「森で学ぼう!!森林環境教 育ネットワーク」(下記のURL)イベント情報もご利用ください。(O) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行] 〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F 一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局 TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆