◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆  森林環境教育ネットワークメールマガジン 第137号 (平成27年5月15日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 <環境省報道発表資料から>    ニホンジカ及びイノシシの生息状況等緊急調査事業の結果について  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(78)  3 <図書紹介> 近代化遺産「国有林森林鉄道」全データ:中部編(矢部三雄 著)  4 <森林・林業白書から> 先人たちの森林整備とその遺産  5 <林野庁プレスリリースから>    外国資本による森林買収に関する調査の結果について  6 <樹木のことなど58> つる植物の右巻きと左巻き  7 <イベント情報>    ◆エコライフ・フェア2015(環境省)    ◆「つなげよう、支えよう森里川海」公開シンポジウム(環境省)    ◆森林ふれあい推進センターの「イベント情報」(平成27年度)                   (各森林ふれあい推進センター)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 一般社団法人全国森林レクリエーション協会http://www.shinrinreku.jp 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 <環境省報道発表資料から>   ニホンジカ及びイノシシの生息状況等緊急調査事業の結果について ――――――――――――――――――――――――――――――――――  環境省では、改正鳥獣法に基づく指定管理鳥獣捕獲等事業の推進に向けて、都道 府県による科学的・計画的な鳥獣の管理を支援するため、統計手法を用いて、 ◆ニホンジカ(都府県単位)及びイノシシ(広域ブロック単位)について、平成24 年度末までの個体数の推定等を実施 ◇ニホンジカについてはほとんどの都府県で増加傾向 ◇イノシシについては広域ブロックによって傾向が異なるものの長期的には増加傾向 ◆全国的な生息状況の動向を把握するため、前記を踏まえて、全国のニホンジカ及 びイノシシの個体数の推定等を実施 ◇平成24年度末についてみると、全国(北海道を除く)のニホンジカの推定個体数  は中央値約249万頭となり、増加傾向が続いている ◇イノシシの推定個体数は中央値約89万頭となり、長期的には増加傾向であるもの  の、前年度からはほぼ横ばい ◆最新のニホンジカ及びイノシシの地理的な生息分布の拡大状況調査を実施 ◇ニホンジカは昭和53年度から平成26年度までの36年間で約2.5倍、平成23年度か  ら26年度の3年間では約1.2倍に拡大 ◇イノシシは昭和53年度から平成26年度までに約1.7倍に拡大 ◆詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.env.go.jp/press/100922.html  ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(78) ――――――――――――――――――――――――――――――――――  地層の見学に、神奈川県の生田緑地へ行ってきました。  「この花、ユリですか?」 5年生の男子が聞いてきました。 確かに色は白いが ツツジでした! 似てなくはないが、明らかに質感が違う植物。 ユリという名前を 知っていることでOKなのかも知れません・・・  さて、地層の説明です。 「ここが粘土の層、硬いでしょう。」 子どもたちは、 触り、たたき納得する。  「これだけ堅いから水が通りにくいので、地下水は粘土の層の上にできるんで すよ!」皆納得! 体験させると理解が早くなります。  次の地層を目指して山道を上がっていくと、なんとキンランが見つかりました。 「これがキンランです。昔の春の里山では普通に見られましたが、最近は珍しく なってしまいました。」  「きれい〜」 「ほんとだ、黄色と言うより金色だ!」 子どもたちだけではなく、 引率の大人も大喜び。 カメラ撮影の行列が出来ました!  ツツジをユリと聞いた子も、キンランの姿と名前は年をとるまで覚えていると思 います。やはり、接することの体験は大切だと強く感じた一日でした。                    (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <図書紹介> 近代化遺産「国有林森林鉄道」全データ:中部編(矢部三雄 著) ――――――――――――――――――――――――――――――――――  中部山岳を駆け抜けた数々の森林鉄道たち  貴重な写真と完全データでよみがえる勇姿と記憶  林野庁中部森林管理局(旧長野・名古屋営林局管内)に保管されている森林鉄道 のデータを網羅して編集。旧営林署ごとの路線記録や路線図のほか、木材の運搬や 地域住民の暮らしに根付いていた現役当時の様子を伝える写真などを多数収録。資 料的価値の高い一冊。(編集協力:(一財)日本森林林業振興会長野支部・名古屋支 部) ◆主な内容  中部地方の森林鉄道の概要、森林鉄道の変遷、全路線の消長と路線図、営林局発 行のパンフレットから営林局秘蔵の写真集、特別寄稿・付知森林鉄道の軌跡(高塚 慎司) ◆東北編、九州・沖縄編に次ぐ待望のシリーズ第3弾! 2015年夏刊行予定  予価:本体2,500円+消費税/B5判並製・カラー・272頁 ◆お求めは書店・信毎販売店へ(直送(要送料)も承ります)  信濃毎日新聞社出版部 〒380-8546 長野市南県町657             TEL:026-236-3377  FAX:026-236--3096 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <森林・林業白書から> 先人たちの森林整備とその遺産 ――――――――――――――――――――――――――――――――――  我が国の森林整備は、国や地方の政策及び事業として行われる場合や民間林業に よって行われる場合が多いが、過去には先人たちが公益を実現するために私財を投 じて森林の造成を行った例も多くみられた。  例えば、日本海沿岸の庄内海岸(山形県)は、かつては草木が生えない荒れた砂 丘地であり、北西の季節風による飛砂が、町や村や田畑に大きな被害を与えていた が、江戸時代に酒田の豪商本間光丘らは、長い年月と膨大な労力を費やし、こうし た厳しい環境でも育つクロマツ林の造成を行った。戦後の混乱の中で一時は荒廃し たが、その後は林野庁によって造林が進められ、現在は市民のボランティア活動に よる協力も得ながら管理されている。  能代海岸(秋田県)でも飛砂の害が深刻であったが、能代の町人越後屋太郎右衛 門によってクロマツの植栽が始められ、その後も秋田藩士栗田定之丞が農民の協力 を得て植栽を行うなどの取組が進められた結果、現在は「風の松原」と呼ばれる我 が国最大級の松原となっている。  明治に入ってからは、天竜川流域(静岡県)の造林に取り組んだ金原明善が有名 である。当時の天竜川は、大雨が降れば山々からの水が集まって濁流となり、静岡 県の平野部で氾濫を繰り返す「暴れ天竜」として恐れられていた。天竜川下流域の 名主の家に生まれた明善は、まず天竜川の治水工事に取り組んだが、その後、天竜 川流域の山々が荒れているのを見て、川の氾濫を治めるためには健全な森林が必要 であると考え、流域の山間部で造林事業に取り組んだ。この事業を契機に、天竜川 流域各地で急速にスギ、ヒノキの人工造林が進められた結果、現在では「天竜美林」 と称される森林が育成され、公益的機能を発揮するとともに、これらの森林を基盤 として天竜林業地が形成されている。                  (平成25年度森林・林業白書:コラムから) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <林野庁プレスリリースから>   外国資本による森林買収に関する調査の結果について ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ◆調査方法  平成26年1月から12月までの期間における外国資本による森林買収について、行政 が保有する情報(森林法に基づく届出情報・国土利用計画法に基づく届出情報・不 動産登記法に基づく届出情報)を参考に、都道府県を通じて調査を行いました。 ◆居住地が海外にある外国法人又は外国人と思われる者による森林買収の事例 ・北海道6市町村 : 9件(4法人・5個人) 172ha  (資産保有・不動産開発等) ・群馬県1町   : 1件(個人)     0.1ha (別荘として保有) ・神奈川県1町  : 1件(法人)     0.6ha (資産保有) ・山梨県1町   : 1件(法人)     0.06ha (施設建設) ・長野県1村   : 1件(法人)     1ha  (ホテル開発) (合計   13件(7法人・6個人)173ha  (平成25年は14件・194ha) ◇平成18〜26年の累計では、10道県・23市町村で92件・1,153haとなっています。 ◆その他の事例  国内の外資系企業と思われる者による森林の取得     9件・63ha (平成25年は5件・445ha) ◆詳細は、http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/keikaku/150424.html を開いて ご覧ください。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 6 <樹木のことなど58> つる植物の右巻きと左巻き ――――――――――――――――――――――――――――――――――  つる植物は、他の植物などにからみついて、太陽の光を浴びようと上へ上へとら せん形を描いて伸びていきます。 つるの巻きつき方には、右まきと左巻きがあります。真上から見て、時計回りに 巻きつくのが右まきで、その反対の反時計回りが左巻きです。フジのつるは右巻き です。 しかし面白いことに、同じマメ科の仲間のヤマフジは左巻きです。身近にあるア サガオをはじめ、ヒルガオ科の植物のつるは、みな左方向に巻いて伸びていきます。 アケビやミツバアケビも左巻きです。  このようにつる植物は左巻きが多いようです。なお、ツルドクダミなどのように 同種でも巻く方向が異なるものがあります。つるの巻く方向は、種の特性として遺 伝的に決まっているものと考えられています。  つる植物が支柱を巻き込むように曲がるしくみは、まだよくわかっていないよう です。つるの先端が他のものと接触すると、それに巻きつきながら伸びていきます。  その場合、茎の周囲の細胞の伸びる速さは同じではなく、巻きつく相手に接触し ない側の細胞が触れている側より大きく伸びる結果、つるの先端は相手に巻きつい て回転しながら伸びていくものと考えられています。       (子ども樹木博士ニュース「質問コーナー(堀内孝雄先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 7 <イベント情報>   ◆エコライフ・フェア2015(環境省)   ◆「つなげよう、支えよう森里川海」公開シンポジウム(環境省)   ◆森林ふれあい推進センターの「イベント情報」(平成27年度)                      (各森林ふれあい推進センター) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ※本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)にご登  録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。 ◆エコライフ・フェア2015  エコライフ・フェアは、1990年から毎年6月の環境月間に全国各地で展開する様々 な行事の中の主たる行事の一つとして開催されてきており、身近なエコからさまざ まな地球規模の環境問題まで、未来の子どもたちに豊かな地球環境を引き継いでい くために、楽しくエコを始めるきっかけとなることを目的としています。  本年度は、テーマ「この美しい地球を守りたい」の下、展示やワークショップ、 環境にやさしい飲食ブース、ステージなどを準備しています。(主催:環境省) ◇日時 2015年6月6日(土)11:00〜17:00/6月7日(日)10:00〜17:00 ◇場所 東京都立代々木公園(ケヤキ並木・イベント広場) ◇詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://ecolifefair.env.go.jp/ ◆「つなげよう、支えよう森里川海」公開シンポジウム  環境省では、森里川海の恵みを将来にわたって享受し、安全で豊かな国づくりを 行うため「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトチームを立ち上げ、これ まで地方公共団体、有識者、先進的な取組を行っている方々との対話や議論を行っ てきました。  今般、これらの議論を踏まえたとりまとめ案を公表し、多くの国民の皆さまのご 意見をいただくとともに、国際生物多様性の日(5/22)に合わせて、「つなげよう、 支えよう森里川海」の考え方を広く理解してもらうため、公開シンポジウムを開催 します。(主催:環境省ほか) ◇日時等 平成27年5月30日(土) 13:30〜16:30  場所:国際連合大学 ウ・タント国際会議場(東京都渋谷区神宮前)  定員:300名程度(応募者多数の場合は先着順) 参加費:無料 ◇テーマ  森里川海を豊かに保ち、恵みを引き出すための新たな仕組みを考える  −「国と地方」、「都市と地方」、「行政、NPO、企業、市民」の役割について   考え、それぞれの取組をつなぎ、広げていくための新たな仕組みを考える。 ◇内容(予定項目)  基調講演、プロジェクトとりまとめの紹介、地域の取組事例の紹介、パネルディ  スカッションなど ◇参加申込みなどの詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.env.go.jp/press/100929.html  ◆森林ふれあい推進センターの「イベント情報」(平成27年度)  次の各森林ふれあい推進センターのURLを開いて「イベント情報」をご覧くださ い。(主催:各森林ふれあい推進センター) ◇石狩地域森林ふれあい推進センター(北海道森林管理局)  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/isikari_fc/index.html  ◇常呂川森林ふれあい推進センター(北海道森林管理局)  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/tokorogawa_fc/index.html  ◇釧路湿原森林ふれあい推進センター(北海道森林管理局)  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/kusiro_fc/index.html  ◇駒ケ岳・大沼森林ふれあい推進センター(北海道森林管理局)  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/komagatake_fc/index.html ◇赤谷森林ふれあい推進センター(関東森林管理局)  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/kanto/akaya_fc/index.html  ◇高尾森林ふれあい推進センター(関東森林管理局)  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/index.html  ◇箕面森林ふれあい推進センター(近畿中国森林管理局  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kinki/minoo_fc/index.html  ================================== ☆ 事務局から ==================================  今週末から、本年度の森林インストラクター養成講習1が始まります。  この講習1は土曜日・日曜日を中心に科目ごとに3回に分けて実施されるもので、 3回のうちの最初のAコース(森林科目)が5月16日(土)〜18日(月)(3日間)に行わ れます。  3日間の最後、18日(月)には、八王子市の高尾山国有林で現地実習が行われる予 定です。5月のさわやかな高尾山は最高ではないでしょうか。  講習1の今後の予定は、Bコース(森林内の野外活動・安全及び教育の2科目)が 5月30日(土)〜6月1日(月)に、Cコース(林業科目)が6月20日(土)・21日(日)に実 施されます。  また、全4科目をまとめて実施する講習2は8月8日(土)〜15日(土)(8日間) に行われる予定で、この申込みの受付期間は6月1日〜7月31日です。  楽しみながら森林・林業・野外活動のスキルアップ、そして生涯学習というのも よろしいのではないでしょうか。(O) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆