◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 森林環境教育ネットワークメールマガジン 第143号 (平成27年9月15日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 <コラム> 森林環境教育の現場から(84)  2 <森林・林業白書から>  3 <樹木のことなど64>  4 <イベント情報> ◆第74回清里エコロジーキャンプ 古代に学ぶ 〜古代の焚き火と暮らし方〜 ◆檜原村で薪づくり体験〜数馬の湯の薪をつくろう!〜    ◆エコツアー 名栗・有間山に登ろう〜紅葉狩りとキノコ観察〜     ◆高尾森林ふれあい推進センター:森林ふれあい推進事業      ◇高尾山樹木ウォツチング&ハイキング      ◇高尾山 秋の親子自然観察会  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 一般社団法人全国森林レクリエーション協会http://www.shinrinreku.jp 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 <コラム> 森林環境教育の現場から(84) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 小学4年生から6年生、総勢40名の子どもたちと奥利根水源の森に行ってきました。 「ブナ」、「緑のダム」、「保安林」などという単語は教科書などで目にしますが、 ブナの木を目にするのは初めての子どもたちです。「この幹についた線なあに?」、 「あっ!これはクマがなわばりを主張するためにつけたんだよ!」、「えっ?クマ いるの?」、「そうだよ!昼間以外はクマだけでなく、たくさんの生き物たちがう ろうろしているよ!」 こんな会話に子どもたちはドキドキ!!大きなブナの木を見つけたので、「こう して幹に手を付けて上を見てごらん?気持ちがいいよ!」子どもたちは、ブナの幹 の手触りと青空に広げるブナの葉の美しさにうっとり!どんな説明文よりも、ブナ の森を踏みしめた感触、幹の手触り、涼しい森の風にゆれる柔らかい緑のブナの葉 の景色を体験する事が大切。そして、そこにはたくさんの生き物たちがくらしてい る事を知った事が財産であると思いました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <森林・林業白書から> 我が国における近代木材産業の誕生 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 江戸時代には、「木挽(こびき)」と呼ばれる職人が鋸を使って人力で木材を挽 き、柱や板等の製材品を作っていたが、明治時代になると、蒸気機関等を動力とす る製材機械が導入され、工場での機械製材が行われるようになった。  明治5(1872)年には、北海道に官営の製材工場が建設され、明治30年代後半に なると、国有林地帯である青森県、秋田県、熊本県、長野県、高知県等に官営の製 材工場が建設された。これらの官営工場では、西欧から輸入された製材機械が使わ れ、その運転や技術伝習のため外国人技師も招かれた。こうした官営工場は、その 後、民間に払い下げられ、また官営工場で養成された製材工は、その優れた製材技 術を活かして民間工場で働くなど、民間の製材業の発展に大きく貢献した。  一方、明治8(1875)年には静岡県の天竜川流域に民営の製材工場が建設され、 その後、各地に民営の製材工場が建設された。また、明治30 年代になると国産の製 材機械が開発・実用化された。生産された製材品は、住宅等の建築用材のほか、梱 包材、船舶、鉄道の枕まくら木 、土木橋梁など、幅広い用途に利用された。  合板については、明治40(1907)年に国産のロータリーレースが開発され、我が 国で初めて合板の生産が行われた。その後は、西欧からも機械を輸入するなどして 生産が拡大した。当初は、北海道の広葉樹を主な原料としていたが、その後、南洋 材や米材が原料として輸入された。生産された合板は、家具・住宅、車両・船舶・ 航空機等に利用されたほか、西欧等にも輸出され、外貨の獲得に貢献した。  このように戦前の木材産業は、西欧の先進技術を取り入れ、官民で設備投資や技 術革新等を進めながら木材製品等を供給することで、我が国の近代化を支えた。   ――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <樹木のことなど64> サンショウとイヌザンショウの違い ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 木の芽といわれて,食卓にのせられるサンショウとイヌザンショウはよく似てい る木です。いずれも葉が奇数羽状複葉の雌雄異株の落葉低木で,秋になると雌木に は赤く熟した果実が目立ちます。 サンショウは葉をちぎるとさわやかな香りがしますが,イヌザンショウは臭みが あります。そのため,イヌザンショウは食用にはされません。  それぞれの区別は,とげのつき方でわかります。サンショウは枝や葉柄の基部に とげが対生していますが,イヌザンショウのとげは1個ずつ互生しているので,違 いがはっきりしています。サンショウにはとげのない品種もあり,アサクラザンシ ョウと呼ばれています。   イヌザンショウのように植物名に「イヌ」をつけられたものは,本物に似ていて も食用にならなかったり,役にたたなかったりするもので,軽蔑する意味が込めら れていると言います。  サンショウの仲間には,全体に大形の高木となるカラスザンショウや常緑低木で, 葉柄や葉軸に狭い翼(よく)のあるフユザンショウなどがあります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <イベント情報> ◆第74回清里エコロジーキャンプ 古代に学ぶ 〜古代の焚き火と暮らし方〜 ◆檜原村で薪づくり体験〜数馬の湯の薪をつくろう!〜 ◆エコツアー 名栗・有間山に登ろう〜紅葉狩りとキノコ観察〜 ◆高尾森林ふれあい推進センター:森林ふれあい推進事業  ◇高尾山樹木ウォツチング&ハイキング  ◇高尾山 秋の親子自然観察会 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ※本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/) にご登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。 ◆第74回清里エコロジーキャンプ 古代に学ぶ 〜古代の焚き火と暮らし方〜 今回の会場がある八ヶ岳は数千年の間、豊かな縄文文化が栄えた場所として知ら れています。 古代の人々はこの地で身の回りにある自然の力や仕組みをうまく借りて生活を していました。 厳しい自然と向き合い、生きるために育まれてきたその技術や知恵。 さまざまな古代の知恵と技術は、今だからこそ学ぶべきことがたくさんあるは ずです。 今回は古代に関して、音楽や技術、火おこしなど幅広く精通した関根 秀樹さ んをゲストに、 古代の火おこしや、明かりを持たずに夜の暗闇を歩くハイキン グ、 清里の自然と古代技術を生かしたクラフトなど、 古代人の気持ちで過ご せる2日間をご用意しました。 秋も深まり、火が恋しくなる季節。 関根秀樹さんと一緒に焚き火や暖炉を囲みながら、 火や古代技術を通して、 自然と向き合ってみませんか?   [主 催] 公益財団法人キープ協会  [場 所]キープ清里キャンプ場(公益財団法人キープ協会/山梨県北杜市        高根町清里)       ※14畳2間の和室キャビンに男女別相部屋となります。   [対 象]16歳以上一般  [日 程]2015年10月31日(土)13:30 〜11月1日(日)14:30  [定 員]30名(先着順)  [料 金]一般21,000円、学生18,000円(税込、宿泊食費込)  [割 引]【早割】10/17 までにお申し込みの方:2,000円引        【家族割】ご家族で参加の場合:1名につき1,000円引       【フレンズ・オブ・キープ会員】参加費の10%引(早割、家族割         との重複は適用されません)       【30周年記念割】30周年記念割チケットをお持ちの方はお申込み         の際にお申し出ください   申込等の詳細については、次のURLを開いてご覧ください。     URL:http://www.keep.or.jp/taiken/otona/ecology/index.php ★アレルギーなどの理由によりお食事制限のある方は、お申込フォーム内の 「その他」欄にその旨をご記入ください。 ◆檜原村で薪づくり体験〜数馬の湯の薪をつくろう!〜  数馬の湯では、村で作っている薪を使って温泉のお湯をあたためています。 村で使うエネルギーを村の資源でまかなう、 環境にもやさしいエコな取り組 みです。 身体を使って薪づくり体験をした後は、 数馬の湯の薪のお風呂でリラックス。 心にも身体にも環境にもやさしい薪時間の流れる檜原村でゆったりとした一日を。 [日時]  1回目 平成27年10月18日(日)       2回目 年明けに開催予定 [募集人数] 各回20名(先着順) [参加対象] 15歳以上の方 [参加費] 1,500円       (昼食代・数馬の湯入浴料・保険代を含みます) [集合] 9:30 JR五日市線 武蔵五日市駅 [解散] 17:00ごろ JR五日市線 武蔵五日市駅 [内容] 薪作り体験、薪製造施設の見学、薪ボイラーの見学、森林の見学等  [申込方法]  参加希望日、氏名、年齢、性別、住所、電話番号、メールアドレス         を記載の上、開催日の1週間前までにメールまたはFAXで。  ※ご参加の方には、当日の持ち物等、追って詳細なご案内をいたします。  [申込・問合せ先]  檜原村薪づくりイベント事務局            TEL:090-7260-4440、FAX:042-598-1009             E-Mail:hinohara_maki@yahoo.co.jp 主催:檜原村 運営:檜原村薪づくりイベント事務局(むかしごと研究会内) 協力:檜原温泉センター数馬の湯、公益社団法人檜原村シルバー人材センター、    檜原村やまびこ会、田中林業株式会社、株式会社東京チェンソーズ ◆エコツアー 名栗・有間山に登ろう〜紅葉狩りとキノコ観察〜  紅葉が始まるこの時期、森林インストラクターの案内で標高1200mの有間山 を歩きましょう。植物やキノコ観察を通じて、有間山の生態系を学んだり、 ブナやミズナラの大木に手で触れ肌で感じ、自然の息吹を感じましょう。 お昼は、天然キノコ汁で温まります。  [日時] 平成27年10月25日(日)  [開催地] 埼玉県有間山  [交通]  飯能駅」又は「東飯能駅」より国際興業バス「名郷行」約40分「さわ    らびの湯」バス停下車(飯能駅北口発8:00、東飯能駅西口8:03)    又は車で有間渓谷観光釣場  [参加資格]  小学校5年生以上対象  [参加費]  大人2,000円 中学生以下1,500円(ガイド、軽食、保険等)  [応募方法]  TEL 090-7259-3645 e-mail omidera@beige.ocn.ne.jp  [締切] 平成27年10月17日(土)  [主催団体]  NPO法人 西川木楽会  [問合せ]  〒358-0046 埼玉県入間市南峯333番地8        090-7259-3645 ◆高尾森林ふれあい推進センター:森林ふれあい推進事業 ◇高尾山樹木ウォツチング&ハイキング  高尾山の森、何故こんない樹木の種類が多いのか不思議。  森林インストラクターと一緒に観察しながら、6kmのハイキングを楽しみましょう。  [日時] 平成27年10月16日(金)      集合:京王線高尾山口駅前 9:00        解散:ケーブルカー高尾山駅近く 15:00頃  [コース]稲荷山コース〜高尾山頂(昼食)〜いろはの路〜4号路(つり橋経由)      〜ケーブル高尾山駅  [募集] 30名(応募者多数の場合は抽選)、応募締切:10月2日(金)必着 ◇高尾山 秋の親子自然観察会  高尾の森で自然と友だちになろう!  小さな秋を探しながら元気に登ってみよう!  [日時]平成27年10月24日(土)     集合:高尾森林ふれあい推進センター 8:30     解散:ケーブルカー高尾山駅近く  14:45  [コース]高尾森林ふれあい推進センター(開会式)〜高尾山登山口・稲荷山コース      〜高尾山山頂〜モミジ台(昼食)〜4号路(つり橋経由)〜ケーブル高尾山駅  [募集]小学生以上のお子様とそのご家族 50名     (未就学児の参加はご遠慮ください。応募者多数の場合は抽選)     応募締切:平成27年10月10日(土)必着 ※応募方法等の詳細につきましては、次のURLを開いてごらんください。   URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/ibent/kyouteiibento2015.html ================================== ☆ 事務局から ==================================  今年も昨年の広島に続き線状降水帯の発生による大規模な災害が茨城、宮城県方面で 発生しました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災 した皆様方にお見舞い申し上げます。テレビに映し出される鬼怒川の様子を見ていると、 改めて破堤の恐ろしさを感じました。地球温暖化の影響によると見られる異常気象もこ れからは全国どこで発生しても不思議ではない通常の気象条件と考えて、ハード・ソフ ト両面の対策の必要性を痛感した一週間でした。  併せて温暖化防止対策として、吸収源対策の森林整備の重要性の理解を広める森林環 境教育の大切さを改めて考えさせられました。(K) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行] 〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F 一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局 TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆