◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 森林環境教育ネットワークメールマガジン 第144号 (平成27年10月5日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 ‹林野庁プレスリリースから›    ◆平成27年度「木づかい推進月間」について    ◆「平成26年木材需給表」の公表について〜26年ぶりに木材自給率が 30%台に回復〜    ◆平成26年の特用林産物の生産動向等について  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(85)  3 <森林・林業白書から> 製材業における乾燥技術の進展  4 <樹木のことなど65> 花と実が同時に見られるシロダモ  5 <イベント情報>    ◆第74回清里エコロジーキャンプ 古代に学ぶ 〜古代の焚き火と暮らし方〜 ◆【森林療法講演会(参加費無料)】「気軽にできる森林セルフケア」  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 一般社団法人全国森林レクリエーション協会http://www.shinrinreku.jp 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 ‹林野庁プレスリリースから›  ◆平成27年度「木づかい推進月間」について  ◆「平成26年木材需給表」の公表について〜26年ぶりに木材自給率が30%台 に回復〜  ◆平成26年の特用林産物の生産動向等について ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ◆平成27年度「木づかい推進月間」について 林野庁は、平成17年度から木材を利用することの意義を広め、国産材利用を 拡大していくための国民運動として「木づかい運動」を展開しています。特に 10月は「木づかい推進月間」としており、今年も様々なイベントが全国各地で 実施されます。 日本の森林は、現在、とても豊かに見えますが、実は、木材が十分利用され ないことにより、手入れが行き届かず、不健康な森林が各地にみられます。 木材を使うことは、「植える」「育てる」「伐る」「使う」という森のサイク ルの一部であり、健康な森林を育むために必要です。間伐等の手入れが行き届 き、根をしっかり張った元気な森林には、明るい光の中で植林した木以外にも 下層に様々な植物が生い茂り、地中に美味しい水を蓄える、多様な生物を育む、 土砂災害を防ぐ、CO2をたっぷり吸収して地球温暖化防止に貢献する、など私達 の生活に様々な恩恵を与えてくれます。 林野庁は、木材を利用することの意義を皆さんに知っていただき、暮らしの 中に国産材製品を取り入れて、日本の森林を育てる「木づかい運動」を展開し ています。特に毎年10月は「木づかい推進月間」としており、各地で様々なイ ベントが集中的に実施されます。 林野庁の木づかい運動ホームページは以下のURLです。 http://www.rinya.maff.go.jp/j/kidukai/top.html [実施期間] 平成27年10月1日(木曜日)〜31日(土曜日) ●詳細については、林野庁ホームページ(次のURL)を開いてご覧ください。   URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/riyou/151001.html ◆「平成26年木材需給表」の公表について〜26年ぶりに木材自給率が30%台 に回復〜  林野庁は、平成26年の木材需給に関するデータを集約・整理した「木材需 給表」を取りまとめました。 平成26年の木材需給表からは、近年、木質バイオマス発電施設等での利用が 増加している木材チップを加え、これまで年に2回(6月、12月)に分けて公表 していたものを年に1回(9月)としました。 総需要量は7,581万4千m3(丸太換算。以下同じ。)、国内生産量は2,366万 2千m3、輸入量は5,215万2千m3となりました。 木材自給率は31.2%となり、30%台に回復しました。これは昭和63年以降初 めてであり、26年ぶりとなりました。 なお、本年から追加した燃料用チップの数量を除くと、総需要量は7,411万8 千m3となり、木材自給率は29.8%となりました。 また、木材(用材)自給率は29.6%となり、昨年から1.0ポイントの増加と なりました。   ●詳細については、林野庁ホームページ(次のURL)を開いてご覧ください。     URL: http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kikaku/150929.html ◆平成26年の特用林産物の生産動向等について  林野庁は、平成26年の特用林産物の生産動向等を取りまとめました。  林野庁は、毎年、特用林産物(※)の各品目ごとに生産量と生産額について 調査を行い、特用林産物の生産動向等について公表しています。 この調査は、農山村の生産活動に大きく寄与している特用林産物について生産 量等の変動の実態を継続的に把握し、その調査結果を分析して、需給の安定等 に関する施策を推進することを目的としています。 生産動向のポイント きのこ類の生産量は、平成26年は前年と比べほぼ同量となりました。 主な品目別の生産量を前年と比較すると、乾しいたけは-9.3%、生しいたけは -0.6%と減少しました。まいたけは9.0%、まつたけは11.4%と増加しました。 また、非食用の特用林産物は、多くの品目で生産量が前年に比べ減少しまし たが、桐材は3.4%と増加しました。 平成26年の特用林産物の総生産額は2,723億円で前年に比べて3.8%と増加しま した。 ※特用林産物について 特用林産物とは、食用の「しいたけ」、「えのきたけ」、「ぶなしめじ」等 のきのこ類、樹実類(じゅじつるい)、山菜類等、非食用の「うるし」、「木ろ う」等の伝統的工芸品の原材料及び「竹材」、「桐材」、「木炭」等の森林原 野を起源とする生産物(一般に用いられる木材を除く。)の総称です。 ●詳細については、林野庁ホームページ(次のURL)を開いてご覧ください。 URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/150929.html ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(84) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 真夏の水上水源の森の続きです。 ブナの森を散策して小さな渓流で一休み、今度は水生昆虫の観察です。 「森に降った雨はゆっくり地面にしみ込み、やがてわき水になりこの小さな 渓流ができました。ミネラルが豊かな水には植物性のプランクトンが生まれ、 それを動物性のプランクトンが食べ、それを水生昆虫が食べ、生き物のリレー が生まれます。でも、こんな小さな渓流に本当に水生昆虫はいるのでしょう か?」 小学生たちは???考えるよりも体験です。「うわっ〜冷たい!」「氷水 だ〜」遊び盛りの子どもたちでも耐えられない冷たい水です!「いた〜これは カワゲラですか?」「ヘビトンボ見つけた〜」予めパネルで説明した生き物を 見つけ始めました。「これは・・・?」網をのぞくとサンショウオです。予想 外の生き物の多さに子どもたちは興奮しています。自然豊かなブナの森だから、 その渓流にすむ生き物も豊かな事を体験できました。 そして、「この冷たい水の水温は何度でしょうか?」子どもたちの大半は 10℃以下だと思っています。水温計を見せるとぴったり15℃、まさに地下水の 温度、地球の平均気温です!この驚きも記憶に残ったと信じています。 (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <森林・林業白書から> 製材業における乾燥技術の進展 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 昭和60年代以降のプレカット材の普及等を背景に、製材品については、割れ や狂いの少ない乾燥材へのニーズが高まった。一方、国産材の多くを占めるス ギ材は、含水率が針葉樹の中でも高い上に、個体間・樹幹内でも大きく異なって おり、こうした国産樹種の特性に応じた乾燥技術の開発普及等が急務となった。  このため、森林総合研究所をはじめとする研究機関等において研究開発が進め られた結果、様々な乾燥技術が開発され、例えば心持ち柱材注については、乾燥 初期に100℃以上の高温で処理することで材の表層部を急速乾燥させる技術(高温 セット法)によって、背割りをしなくても材面割れを防ぐことが可能となった。 こうした乾燥技術に、材の内部まで均一に加熱できる高周波加熱を併用する方法、 減圧乾燥を併用する方法、天然乾燥と組み合わせる方法も考案された。また、人 工乾燥材の樹種や部材の種類に応じた含水率や強度等のデータも蓄積され、これ らを基に地域の特性に応じた乾燥方法の開発が進んだ。  乾燥技術の進展とともに、乾燥材についての規格の整備も進められた。平成3 (1991)年に制定された「針葉樹構造用製材」のJASでは、含水率についてD15 (含水率15%以下)、D20、D25の三段階が設定され、強度性能について目視・機械 による等級区分が設けられた。また、平成13(2001)年の同JASの改正では、含水 率について「仕上げ材」と「未仕上げ材」が区分され、寸法精度について表示と 測定の許容差が厳格化された。  このように製材品についても、割れや狂いの少ない製品を生産するとともに、 機械により含水率や強度を1本1本計測して表示することで、その品質・性能を 管理することができるようになっており、現在では、ニーズに応じた乾燥材を生 産し、住宅業界等の実需者・消費者から高く評価される製品を供給する工場が増 えてきている。 注: 樹心部を含む柱材。乾燥により材面割れ(材の表面に生じる割れ)が生じや すいので、これを防ぐため、従来は背割り(あらかじめ材の背面を樹心まで挽き 割っておくこと)を入れて用いることが多かった。   ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <樹木のことなど64> 花と実が同時に見られるシロダモ ―――――――――――――――――――――――――――――――――― シロダモは,クスノキ科の常緑広葉樹です。別名をシロタブと言います。葉の 裏が白いのでこの名前がつきました。タモはタブの転訛したものと言われます。  シロダモは,晩秋に黄褐色の花が咲き,冬を越して,翌年の秋に赤い実をつけ ます。こうして花と果実を同時に見ることができます。しかし,雌雄異株の樹木 ですから,果実は雌木にしかつきません。  花と果実が同じ時期に見られる樹木には,シロダモと同じクスノキ科のカゴノ キやハマビワがあります。 (子ども樹木博士ニュース「質問コーナー(堀内孝雄先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <イベント情報> ◆第74回清里エコロジーキャンプ 古代に学ぶ 〜古代の焚き火と暮らし方〜 ◆【森林療法講演会(参加費無料)】「気軽にできる森林セルフケア」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ◆第74回清里エコロジーキャンプ 古代に学ぶ 〜古代の焚き火と暮らし方〜 今回の会場がある八ヶ岳は数千年の間、豊かな縄文文化が栄えた場所として 知られています。 古代の人々はこの地で身の回りにある自然の力や仕組みをうまく借りて生活を していました。 厳しい自然と向き合い、生きるために育まれてきたその技術や知恵。 さまざまな古代の知恵と技術は、今だからこそ学ぶべきことがたくさんあるは ずです。 今回は古代に関して、音楽や技術、火おこしなど幅広く精通した関根 秀樹さん をゲストに、 古代の火おこしや、明かりを持たずに夜の暗闇を歩くハイキング、 清里の自然と古代技術を生かしたクラフトなど、 古代人の気持ちで過ごせる2 日間をご用意しました。 秋も深まり、火が恋しくなる季節。 関根秀樹さんと一緒に焚き火や暖炉を囲 みながら、 火や古代技術を通して、自然と向き合ってみませんか? [開催概要] ◇主 催:公益財団法人キープ協会 ◇場 所:キープ清里キャンプ場(公益財団法人キープ協会/山梨県北杜市 高根町清里)      ※14畳2間の和室キャビンに男女別相部屋となります。  ◇対 象:16歳以上一般 ◇日 程:2015年10月31日(土)13:30 〜11月1日(日)14:30 ◇定 員:30名(先着順) ◇料 金:一般21,000円、学生18,000円(税込、宿泊食費込) ◇割 引:【早割】10/17 までにお申し込みの方:2,000円引        【家族割】ご家族で参加の場合:1名につき1,000円引      【フレンズ・オブ・キープ会員】参加費の10%引(早割、家族割との 重複は適用されません)      【30周年記念割】30周年記念割チケットをお持ちの方はお申込みの際 にお申し出ください [申込]以下のホームページよりお願いします。 URL:http://www.keep.or.jp/taiken/otona/ecology/index.php [お問合せ] 公益財団法人キープ協会 環境教育事業部     キープ・フォレスターズ・スクール     〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545 Tel:0551-48-3795 Fax:0551-48-3228     E-mail:forester@keep.or.jp     担当:石川 昌稔(いしかわ・まさとし) ◆【森林療法講演会(参加費無料)】「気軽にできる森林セルフケア」   <平成27年度北杜市環境保全事業補助対象事業> 最近忙しい日が続いているなぁ   少し疲れがたまっているかも・・・ パッと気分転換したい! 誰にでもあるであろうそんな時、 うまく自分で自分の「息抜き」ができると、 またスッキリした気持ちで日常を送れますよね。 ここ北杜市には豊かな森が広がっています。 そして、森には「息抜き」のタネ が 実はたくさんあるのです!  そんな森でできる自分で自分を息抜きする方法、 「森林セルフケア」につ いて、 講演と森のお散歩を通して学んでみませんか? 講師には、長年森林療法に取り組んでいる 降矢英成先生をお招きします。 室内ではありますが、先生が実践している樹林気孔も 体験していただけます! 講演後は、キープ協会のレンジャー(自然案内人)が 森林セルフケアを取り入 れた、森のお散歩にお連れします。  秋深まる清里の森にて、皆様のご参加をお待ちしています! [日 時] 2015年11月22日(日) <講演会>   11:00〜12:00(1時間)     <森のお散歩> 12:10〜13:10(1時間) [講 師] 降矢 英成 (赤坂溜池クリニック院長/日本心身医学会専門医/      日本ホリスティック医学協会副会長/日本森林療法協会理事) [場 所] 山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンター        (山梨県北杜市大泉町西井出/清泉寮向い) [参加費] 無料(北杜市環境保全事業助成による) [主 催] 公益財団法人キープ協会 [共 催] 山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンター [お申込先・お申込方法]     公益財団法人キープ協会 環境教育事業部      TEL:0551-48-3795 電話にてご予約ください       *会場などの準備のため、出来るだけ事前にお願いします [お問合せ先]     公益財団法人キープ協会 環境教育事業部     担当:小野 明子(おの あきこ)    〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545      TEL:0551-48-3795 FAX:0551-48-3228     E-mail:forester@keep.or.jp ※詳細については、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.keep.or.jp/taiken/otona/shinryo/index.php#kouenkai ※本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/) にご登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。 ================================== ☆ 事務局から ==================================  9月27日の日曜日に全国7箇所の会場で平成27年の森林インストラクター資格試験 一次試験が行われました。一次試験の結果は、10月末ごろに通知されます。二次試 験は、11月21日(土)、22日(日)に実施されます。  クールビズは今月いっぱい続きますが、北海道の旭岳からは初冠雪の便りが届き ました。紅葉前線も北から南へ、上から下へと移動が始まっています。標高の高い 東日本の山では、今が見ごろではないでしょうか。これからおよそ2か月にわたり 全国各地の紅葉の名所からの便りが楽しみです。(K) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行] 〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F 一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局 TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆