◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   森林環境教育ネットワークメールマガジン 第26号 (平成21年3月2日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 平成21年全国山火事予防運動の実施 ―見直そう 森の恵みと 火の始末―  2 森林体験活動の安全について<13> 「保険からみた森林体験活動の安全管理(3/4)」  3 <レポート> シンポジウム「川上から川下をつなぐ取組」の開催について  4 <アドバイス03> 山の天気と観天望気・天気のことわざ  5 <図書紹介> 『絵で見る「もりのマナーと安全」』((社)全国森林レクリエーション協会)  6 <イベント情報>    ◆09年度キッズ探検隊参加者募集 (センス・オブ・ワンダー)    ◆平成21年度公募イベントのご案内(関東森林管理局 高尾森林センター)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 《子ども樹木博士「開催予定」http://www.shinrinreku.jo/kodomo-n/plan07/index.html》 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 平成21年全国山火事予防運動の実施 ―見直そう 森の恵みと 火の始末― ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  林野庁では,「平成21年全国山火事予防運動実施要綱」を定め,消防庁等が実施する「春 季全国火災予防運動」の実施にあわせて,3月1日(日)から7日(土)を統一実施期間と する「全国山火事予防運動」の実施を呼びかけています。  例年,冬から春にかけて,山では枯葉や枯草が多くなることに加え,空気の乾燥や季節風 あるいはフェーン現象などの気象条件等から,山火事発生の危険性が高い時期となります。 山火事はいったん発生するとその消火は容易ではなく,一瞬にして貴重な森林を焼失するだ けでなく,その回復には長い年月と多くの労力を要することになります。  これから暖かくなるにつれて,山に入る機会も多くなりますが,特に,空気が乾いている 日や風が強い日にはたき火や火入れをしないなど,火の取扱いには十分な注意が必要です。 詳しくはこちらをご覧ください。 [URL] http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/hogo/090225_1.html ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 森林体験活動の安全について<13> 「保険からみた森林体験活動の安全管理(3/4)」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  林野庁監修の「森林体験活動指導者のための安全管理ハンドブック」((社)全国森林レク リエーション協会発行)から,森林体験活動における安全管理のポイントを概観しています。  今回はその13回目,「保険からみた森林体験活動の安全管理(3/4)」です。 ◆活動時間外のケガを補償する傷害保険について  傷害保険の中でも,活動等の内容によって保険の付け方が変わってきます。日帰りの場合 は,一般に「レクリエーション保険」というのがありますが,これは活動中のみを補償する ものです。子どものケガや事故は,例えば風呂で滑って骨折したとか,じゃれあっていてケ ガをしたとか,2段ベッドから転げ落ちて骨折したとか,意外と自由時間に起きるものが少 なくありません。  宿泊を伴う活動プログラムの中で,活動プログラムに限定した傷害保険では,宿泊中の事 故には全く対処できません。宿泊を伴うのであれば,「国内旅行保険」を付けることがお勧 めです。特に小さい子どもを預かる場合は,その間は主催者の管理責任が問われるのが通常 ですから,最初から国内旅行保険を付けることがベストです。 ◆刃物を使う下草刈り,枝打ち,間伐等,ケガをしやすい活動に対する傷害保険について ◇1日で活動が終わるようなレクリエーション保険では,下草刈り,枝打ち,間伐等の作業  活動は免責になっています。こうした場合は,とりあえず国内旅行保険を付けることです。  1日の活動であっても,国内旅行保険に加入すれば補償されます。 ◇また,例えばチェーンソーを使う活動で,体験活動の一環という程度であれば,国内旅行  保険で一応対応できると考えられますが,本格的にチェーンソーを使う活動となると,か  なり専門的な技術が必要になります。そうしたところは,保険会社によく相談することで  すが,そういう相談をしても,保険会社が果たして引き受けてくれるどうかという問題が  あります。 ◆その他団体活動で加入する傷害保険の保険商品について  ボランティア団体については,専用の「ボランティア保険」があります。これは,傷害保 険と賠償責任保険がセットになっているもので,各地方自治体が窓口になって引き受けてい るところもあります。もう一つは,スポーツ少年団等の活動を対象とした「スポーツ安全保 険」があります。  最近,NPO法人向けの保険商品が出てきています。この商品では,NPO法人の活動によって 補償されるもの,されないものがあります。保険会社によく聞くことが必要です。(次号4/4 へ続きます。) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <レポート> シンポジウム「川上から川下をつなぐ取組」の開催について ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  去る2月25日(水)に,東京は千代田区の「スクワール麹町」において,シンポジウム「川 上から川下をつなぐ取組―国産材の時代を確かなものに―」が開催されました。  本シンポジウムは,平成20年度の「上下流連携いきいき流域プロジェクト事業」の一環と して,日本林業技士会が主催し,林野庁,全国森林組合連合会及び(社)全国木材組合連合会 の後援により開催されたもので,本事業でのシンポジウムとしては一昨年,昨年に続いて3 回目となります。なお,この上下流連携いきいき流域プロジェクト事業は,都道府県を越え る圏域における上下流の住民や森林・林業関係者が連携して取り組む活動等を支援すること により,林業・木材産業の活性化と森林の公益的機能の維持増進に資することを目的として 実施されている事業です。  当日は,参加者が約150人,北は北海道から南は九州まで,全国各地から参加がありました。 シンポジウムでは,先ず主催者である日本林業技士会の三澤会長から,続いて来賓としてご 出席の林野庁の矢部計画課長からご挨拶がありました。  シンポジウムのプログラムは第1部と第2部で構成されており,第1部は流域森林・林業 活性化センター2団体による取組事例の発表,そして第2部では大工・工務店,製材工場, 素材生産事業体,山林経営者,それぞれの立場を代表するパネリストによるパネルディスカ ッションが行われました。  パネルディスカッションでは,コーディネーターと4人のパネリストにより,川下におけ る住宅建築関係,川中の製材関係,川上の素材生産・山林経営を中心として,それぞれの課 題や対応策,そして川下・川中・川上の情報交換等について意見交換や討論が行われ,参加 者からの質問等もありました。 (第1部 事例発表) ●「異業種連携による南部アカマツの戦略的販売活動」   (発表者)岩手県:久慈・閉伊川流域森林・林業活性化センター 澤口 敬志 氏 ●「斐伊川水源の森づくり上下流住民交流会」   (発表者)島根県:斐伊川流域林業活性化センター 野津 和男 氏 (第2部 パネルディスカッション) ●パネリストのコメントなど ◇「青木 宏之 氏」((株)青木工務店 取締役会長)   工務店は,構造と材料を他人任せにしていてはダメ。山側とそれぞれが役割を担う形で,  結果として日本の森林の環境を良くしていくことも工務店の課題だと考えている。 ◇「西村 仁雄 氏」((株)西村木材店 代表取締役)   国産材時代の川中の役割は,エンドユーザーの意向に製材業が業態を変化させていける  かどうかが課題である。それをクリアするためにも,山側に対して,どのような品質・径  級の材積をどのくらいの期間,どのくらいの価格で買うかを明確に発信,オファーを行う  ことが重要。川中の製材工場こそが最大の可能性を握る木材加工の原点だという認識を持  って事業を進めていきたい。 ◇「辻端 武彦 氏」(フォレストアメニティー研究所 所長)   現場作業員と機械を頻繁に移動させ「仕事が止まらない」ローテーションを組み,福井,  石川,滋賀の3県にわたる事業地を手がける。ミニ列状間伐でプロセッサの作業能力を80  〜100m3に引き上げるための作業仕組の改善等に取り組む。2008年に研究所を立ち上げ,  災害に強い,健全な森づくりのコンサルタントや素材生産事業等の経営診断等を行ってい  る。 ◇「前田 多恵子 氏」(前田林業(株)専務取締役)   乾いた雑巾をさらに絞るような努力をしている他産業からすれば,林業の世界はまだ甘  えがある。使っていただける商品を国際競争に耐えられる価格で提供していくことが不可  欠。現状を把握する情報収集と林業の情報発信に力を注ぐ。岡山県での新生産システムに  も加わり,「林業経営者として何ができるのか」日々自分に問いかけている。 ●コーディネーター「石山 幸男 氏」(日刊木材新聞社 本社企画部長)のコメントなど   森林所有者,森林組合・素材生産業者,木材加工会社,大工・工務店がそれぞれの役割  を果たしながらしっかりと連携をとっていかなければ,輸入材との競争を勝ち抜いていく  ことは困難。運命共同体という意識を醸成しながら難局を打開していくことが,国産材時  代をより確かなものとする近道である。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <アドバイス03> 山の天気と観天望気・天気のことわざ ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  山の天気は標高や地形の影響等から複雑で,多くの危険が潜んでいます。気象遭難を避け るためにも,山に入る前からラジオやテレビの気象状況(地上天気図と高層天気図)を知り, 現地では観天望気(観天とは,天を眺めて天文にかかわる現象から明日の天気を知ること。 望気とは,大空を見渡し,空に浮かぶ雲の形や動き,雲の様子を観察して移り行く天気を知 ること。)で,地域的な気象状態を知ることも大切です。  天気のことわざは,海の漁師や平地の農家,山間部の猟師に伝わってきたものですが,山 で役立つのは平地のものの一部と山間部のものです。例えば,「日射しが強く蒸し暑く,半 日風がないと必ず雨か,ガス」,「富士山が笠をかぶれば,近いうちに雨」などがあります。 一つの目安にはなりますが,地域によって違う場合もあります。(「森林インストラクター 養成教科書選集:山の安全(小倉董子先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <図書紹介> 『絵で見る「もりのマナーと安全」』((社)全国森林レクリエーション協会) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  森林環境教育などの推進に資するため,森林内での体験活動に当たっての基本的なマナー や予知される主な危険について,それぞれ「絵で見るもりのマナー」,「絵で見る危険予知」 として取りまとめた普及教材です。いずれも,それぞれのマナーや危険に関連する絵に簡単 な解説などを加えてあります。  森林内での体験活動に当たってのマナーや安全についてはどのように対応しても十分とい うことはありませんが,本冊子が安全で楽しい活動の一助になれば幸いです。((社)全国森 林レクリエーション協会発行/A5版ヨコ32頁・定価300円) ◆問合せ・申込み先  (社)全国森林レクリエーション協会  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6階  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472  [URL] http://www.shinrinreku.jp/kyokai/kyokai_tosyo.html#3 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6 <イベント情報>   ◆09年度キッズ探検隊参加者募集 (センス・オブ・ワンダー)   ◆平成21年度公募イベントのご案内(関東森林管理局 高尾森林センター) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)に登録い ただいたイベントや事務局に連絡いただいた情報等の中から紹介します。――― ◆09年度キッズ探検隊参加者募集  キッズ探検隊は♪カエルだって〜ミミズだって〜アメンボウだって〜みんなみんな友達な んだ〜!をテーマにワクワクドキドキする本物の自然とふれあいながら,野生生物の行動を 調べたり,自然の美しさや素晴らしさを発見する活動をしています。  高尾山周辺をメインフィールドに,アットホームな雰囲気の中「自然と遊び,自然に学ぶ, その楽しさと,感動するこころを,子どもたちに伝えるため「野生動植物の観察」,「星空 観察」,「サイエンス工作」などをして楽しく活動しています。(主催:センス・オブ・ワ ンダー) ◇活動:年間6回にプラスして(星空観測)の開催予定 ◇フィールド:高尾山,多摩森林科学園,多摩川,江ノ島 ◇対象等:小学1年生〜中学3年生の男女(定員:16名) ◇参加費:年間5,000円(保険料,材料費,通信費等)  ※保護者の方で,活動に付添参加される場合は付添参加費(年間1,000円)が必要です。 ◇集合解散場所:原則としてJR新宿駅西口地下広場世界時計前 ◇申込方法:下記の問合せ先のメール・電話・FAXで「お名前,ご住所,電話番号」をお知ら       せください。(参加申込書類を郵送します。) ◇問合せ先等 センス・オブ・ワンダー  〒162-0823 東京都新宿区神楽河岸1-1 東京ボランティア・市民活動センターNail Box No.20  TEL:03-5779-5248(鈴木) FAX:03-3235-0050 E-mail:koho-sense@mail.goo.ne.jp  (FAXでのお申込みは送信先名に必ず「センス・オブ・ワンダーMail Box20 キッズ探検   隊」と記載して下さい。)  ※ 活動内容等は以下のホームページをご覧ください。    http:// outdoor.geocities.jp/ senseofwonderschool1998/ ◆平成21年度公募イベントのご案内  関東森林管理局高尾森林センターの平成21年度のイベント予定がホームページに掲載され ました。開催イベント,申込み方法等につきましては,次のURLを開いてご覧下さい。 [URL] http://homepage3.nifty.com/takaosc/ibent/ibent.html ====================================== ☆ 事務局から ======================================  林野庁のホームページで「森林整備保全事業計画(案)」についての意見・情報の募集 (パブリックコメント)が行われています。  森林整備保全事業計画は,農林水産大臣が,全国森林計画に掲げる森林の整備及び保全の 目標の計画的かつ着実な達成に資するため,5年ごとに森林整備保全事業(森林整備事業, 治山事業)の実施の目標を定めるものです。  今回の計画案の中で,「事業の目標」<目指す主な成果>の一つとして,「森林環境教育の 推進」について, 「森林環境教育等に利用されている森林や施設において,継続的に環境学習や森林づくり活 動等に利用するための森林空間の整備・保全を行うことにより,当該森林等を常に利用でき る状態に維持する。このことにより,子どもたちの森林環境教育の活動機会を提供し,その 参加人数を現状の約44万人から約50万人に増加させる。」 と記述され,5年後の平成25年度の具体的な成果指標が掲げられています。  このパブリックコメントの締め切りは平成21年3月13日(金)となっています。ホームペー ジをご覧になったらいかがでしょうか。 [URL] http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/keikaku/090213.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  社団法人 全国森林レクリエーション協会  森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472  E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★          伝えたい木の文化 残したい美しい森    「美しい森林づくり」推進国民運動への参加・協力をお願いします。        ☆「美しい森林づくり」推進国民運動ホームページ☆         http://www.rinya.maff.go.jp/utsukushiimoridukuri.html        ☆美しい森林づくり全国推進会議ホームページ☆         http://www.b-forest.org/ ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★