◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   森林環境教育ネットワークメールマガジン 第61号 (平成22年11月25日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 「第23回森林レクリエーション地域美化活動コンクール」の実施  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(3)  3 <アドバイス38> 森林文化の形成と発展(縄文時代〜弥生時代)  4 <図書紹介> 明治のロマン「松野礀と松野クララ」―林学・幼稚園教育事始め―  5 <あんぜん25> 体調が急変したらどうしたらよいか(山歩き)  6 <イベント情報>    ◆ニッセイ緑の環境講座2010 「森林環境教育 最前線」―大阪開催―    ◆森の勉強会3「地球温暖化の話&MYはし作り」    ◆若者のための環境×国際ミーティングin清里  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森で遊ぼう!! 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 「第23回森林レクリエーション地域美化活動コンクール」の実施 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  自然とのふれあいの場,青少年の教育の場,ふるさとの森など,森林レクリエーショ ン地域において積極的に美化活動を行っている学校,職場・地域グループなどのボラン ティア団体等を顕彰し,森林レクリエーション事業の振興を図り,森林に対する意識の 向上や森林環境教育に寄与することを目的とするコンクールで,昭和63年度から毎年度 実施されています。  本コンクールは,都道府県,森林管理局又は(社)全国森林レクリエーション協会各支 部から推薦された団体を対象としており,審査委員会で選定された団体には「農林水産 大臣賞」,「林野庁長官賞」等が授与されます。現在,参加団体の受付(推薦の受付) が行われているところです。 ◇主催 社団法人全国森林レクリエーション協会 ◇推薦の締め切り 平成23年2月末日 ◇表彰団体の選考 審査委員会において平成23年4月に選考 ◇表彰団体の発表 協会ホームページ及び機関誌「森林レクリエーション5月号」に掲載 ◇表彰の内容   「農林水産大臣賞」1団体,「林野庁長官賞」2団体,「協会会長賞」若干団体  (なお,表彰には副賞が添えられます。) ※ 詳しくは,http://www.shinrinreku.jp/kyokai/bikakon.html#4を開いて「実施要領」  等をご覧下さい。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(3) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  宇都宮の小学校で毎月1回,自然楽校(しぜんがっこう)を行っています。この学校 には校区がなく,宇都宮市の住民であればだれでも通うことできます。日光に程近い郊 外にあるため,親御さんのお迎えがくるまでの時間にいろいろな活動が行われています。  11月15日は,1年生から6年生まで50名強の児童が参加しました。まずは,校庭から 一人10枚の落ち葉をひろってくる指令を出しました。なにげなく走り回っている校庭で も,よく見ると,赤や黄色に色づいたカエデやサクラ,ユリノキの大きな葉など,たく さんの落ち葉があります。次の指令は,厳選した合計500枚の落ち葉を教室のテーブル に並べていくこと,並べ方は緑色→黄色→赤色→茶色のグラデーション。みごとな自然 のパレットに子ども達だけではなく大人もびっくり。  〆の話は,自然の色辞典を使って自然にはどんな色もあることや,わが国では自然の 色の美しさを身にまといたくて草木染をしていたことなどなど,色尽くめ!今回もたっ ぷり楽しむことができました。(森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <アドバイス38> 森林文化の形成と発展(縄文時代〜弥生時代) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  わが国の森林は縄文時代にはほぼ現在の植生となり,人々は木の実を採取したり,中 ・小動物の捕獲をしたり,竪穴式住居の柱や屋根に木材を単純加工して利用していまし た。食器類にはきめ細かいトチノキなどが,船には軽くて水に強いスギが,建物の柱に は腐りにくいクリが利用されるなど,さまざまな道具や建物に,それぞれの用途に応じ た木材が使われていました。  日本書紀によれば,「スサノオノミコトは髭をスギに,胸毛をヒノキに,眉毛をクス に,尻毛をマキにされた。」とあり,さらに,その用途として「ヒノキは宮殿を造る木 に,マキは棺おけに,スギとクスは船に使え」となっています。  また,森林を畏れ尊ぶ感情が強く,森林そのものを神とし,あるいは樹木に神が降り るとの信仰が生まれたといわれています。このように,森林に適応し,森林と共生した 生活が営まれ,既に木の種類と特徴,用途についての知識を習得していました。  その後,弥生時代に入ると,水田稲作農業の伝播に伴って水田の畦や灌漑用水路の矢 板などとしての木の利用が一層進展しました。また,農具や木工具が発達し,森林の下 草や落葉が肥料として使われるようになりました。さらに,森林から流れ出る豊かな水 への感謝がさまざまな民俗信仰や民俗芸能に発展しました。  このように,わが国では,水田稲作が取り入れられて牧畜が導入されなかったことが, その後の著しい森林荒廃の回避につながったともいわれています。一方,稲作拡大によ る森林開墾や木材需要の増加による森林伐採によって,平野部では洪水が発生するとい うこともあったようです。            (「森林体験活動のガイド―森林環境教育のすすめ―」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <図書紹介> 明治のロマン「松野礀と松野クララ」―林学・幼稚園教育事始め― (小林富士雄 著/(株)大空社 発行) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  松野礀(はざま)は日本の近代林学の創始者です。幕末の風雲の中,聴衆の郷里から なかば脱藩上京し,ドイツ語を学んだ縁で,北白川宮の随行者となりドイツ留学という 機会を掴み,ベルリンに近い森林アカデミーで日本人として初めて林学を学びます。帰 国後,自らの役割を林業技術者養成のための山林学校作りと定め,紆余曲折の末,これ を果たします。  クララは留学生の(はざま)とドイツで婚約し,多くの障害を乗り越え日本で結婚し ます。本邦初の幼稚園の主任保母を勤め,日本幼稚園教育実践の先駆者となり,また日 本初のピアノ伝習を行いました。  (はざま)は決して秀才型の人物ではありませんが,自らに課した林学教育機関の創 設という役割を果たし,淡々として生を了えました。クララも来日後の自らの社会的役 割を存分に果たした後は,平凡な家庭人として過ごしました。その意味で,ここに述べ るのは,狭い分野とはいえ,それぞれが明治日本の近代化に尽くし精一杯生きた,平凡 にして非凡な夫妻のロマンです。(「序章」から。なお,著書では(はざま)の漢字は 石偏に間と書かれており,「礀」は形の似ている漢字として便宜的に使用したことをお 断りいたします。) 「明治のロマン 松野礀と松野クララ 林学・幼稚園事始め」 著者:小林 富士雄(公益社団法人大日本山林会 名誉会長) 発行所:株式会社 大空社 定価 (本体1,800円+税) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <あんぜん25> 体調が急変したらどうしたらよいか(山歩き) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  山では,自然条件と体調の相互作用で起きる熱中症,熱疲労,体温低下等や食中毒等 による体調の急変があります。体調の急変を避けるためには,それぞれの要因となる条 件をできるだけ取り除くとともに,十分な給水や休憩を取る必要があります。また,高 齢者の山歩きが増えていることから,高血圧,心臓病等の持病にも留意する必要があり ます。 ◇熱中症(日射病,熱射病)の応急処置  熱中症は,赤い顔をして身体が熱くなっているのに発汗しません。この場合は,日陰  の涼しい場所で横にならせ,衣服を緩めて身体を冷やし,体温が低下して落ち着くま  で動かさないことです。 ◇熱疲労の応急処置  熱疲労は,青い顔になり熱がなく体温が下がります。この場合は,服を着せて暖かい  場所に横にするなど保温に努め,安静にします。 ◇体温低下の応急処置  体温低下は,冬季だけでなく,夏季でも雨や風,疲労により体温が低下するものです。  この場合は,雨具等を着用させ,身体を濡らさないようにするなど,体温や体力の消  耗を防ぎます。        (林野庁監修「森林体験活動指導者のための安全管理ハンドブック」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6 <イベント情報>   ◆ニッセイ緑の環境講座2010 「森林環境教育 最前線」―大阪開催―   ◆森の勉強会3「地球温暖化の話&MYはし作り」   ◆若者のための環境×国際ミーティングin清里 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)にご 登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。――― ◆ニッセイ緑の環境講座2010 「森林環境教育 最前線」―大阪開催―  ニッセイ緑の環境講座では,平成20年度から森林環境教育を「環境」,「林業」の2 つの切り口で取り上げてきました。3年目を迎える今年度は,「森林環境教育 最前線」 と題し,「教育」に焦点をあて,専門の研究者や実践者の方を講師に招いて開催してい ます。大阪での開催は次のとおりです。(主催:財団法人ニッセイ緑の財団・公益社団 法人日本環境教育フォーラム) ◇日時 2010年12月8日(水) 18:45〜20:15(受付開始18:15) ◇会場 ニッセイ新大阪ビル13F D会議室(大阪市淀川区宮原3-4-30)                     新大阪駅から徒歩約7分 ◇講座 「森林体験から何を学べるのか?」     わたしたちは森林体験から様々なことを学べます。森林体験は森林環境教育を     進める原動力です。森林体験場面を通して森林環境教育を再考して見ましょう。 ◇講師 大石 康彦 氏      ((独)森林総合研究所多摩森林科学園教育的資源研究グループ グループ長) ◇参加費等 参加費無料,定員100名 ◇申込方法 次のウェブサイトの「申込フォーム」からお申し込み下さい。       URL:http://www.jeef.or.jp/nissay/index.html ◇問合せ先 公益社団法人 日本環境教育フォーラム/JEEF       〒160-0022 東京都新宿区新宿5-10-15ツインズ新宿ビル4階       TEL:03-3350-6770 FAX:03-3350-7818 E-mail:nissay@jeef.or.jp ◆森の勉強会3「地球温暖化の話&MYはし作り」  地球温暖化について講師の話を聞き,身近なこととして考えます。講義後,エコ活動の 一つとしてMYはし作り体験を行います。(主催:(財)おおのじょう緑のトラスト協会) ◇開催期日 2010年12月10日 ◇開催場所 福岡県 大野城市役所 新館4階422会議室           (西鉄春日原駅下車徒歩5分又は車で太宰府ICより3分) ◇参加費用等 参加費用無料,誰でも参加できます。 ◇応募方法 電話,FAX,メールでお申し込みください。 ◇問合せ等 (財)おおのじょう緑のトラスト協会        福岡県大野城市曙町2丁目2-1        TEL:092-915-5550  FAX:092-595-4443        E-mail:info@green-onojo.jp  URL:http://www.green-onojo.jp ◆若者のための環境×国際ミーティングin清里  〜「環境」×「国際」に自分の力を活かす!はじめの一歩〜  「環境に対して自分にできることは何だろう」,「国際のさまざまな課題に自分の力を 活かしていきたい」,そんな大学生のためのはじめの一歩の3日間です。「環境」,「国 際」2つのキーワードを軸に,教育・社会貢献・ビジネス・交流など,さまざまな視点で の時間を過ごします。  今回,日本アメリカ大使館の助成により,無料でこうした機会が実現しました。ぜひ, この機会を活かしてください。(主催:(財)キープ協会 キープ・フォレスターズ・スクール)   [第1回] 2010年12月19日(日)〜21日(火)<2泊3日>   [第2回] 2011年2月25日(金)〜27日(日)<2泊3日>   [第3回] 2011年3月30日(水)〜4月1日(金)<2泊3日> ◇第1回開催 2010年12月19日(日)〜21日(火)  開催場所:山梨県清里高原 (財)キープ協会   参加資格:大学生  参加費用:無料(会場までの交通費は各自負担) ◇応募等の詳細につきましては,次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.keep.or.jp/ja/foresters_school/2010/11/04000933.html ====================================== ☆ 事務局から ======================================  11月13日(土),14日(日)の両日,平成22年度森林インストラクター資格試験の二 次試験(実技・面接)が東京で行われました。受験者は一次試験に合格された180余 名。実技試験では,樹木や鳥類,ロープ,どんぐりなどの素材を使って,その解説等の 模擬演技が行われました。  受験者は遠く北海道から沖縄まで42都道府県から,年齢は20歳代から70歳代まで。 このうち女性は約2割。協会の担当者いわく,受験された皆さんに共通するのはとにか く元気で,前向きであること。合格発表は12月上旬の予定です。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★           伝えたい木の文化 残したい美しい森       「美しい森林づくり」推進国民運動への参加・協力をお願いします。         ☆「美しい森林づくり」推進国民運動ホームページ☆           http://www.rinya.maff.go.jp/utsukushiimoridukuri.html         ☆美しい森林づくり全国推進会議ホームページ☆           http://www.b-forest.org/ ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★