◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆          森林環境教育ネットワークメールマガジン                 第 7 号               (平成20年4月1日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目  次 )  1 森林・林業基本計画に見る「森林環境教育」  2 <林野庁からのお知らせ> 「第1回山村再生に関する研究会」の概要について  3 国有林の「レクリエーションの森」について  4 森林体験活動とマナー <3> 「車を降りたら〜森の入り口で」  5 森林レクリエーション地域美化活動コンクールの推薦状況  ☆ 事務局から ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 森林・林業基本計画に見る「森林環境教育」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  「森林・林業基本計画」は,平成13年に21世紀における森林・林業に関する施策の基 本的指針として施行された「森林・林業基本法」の規定に基づき,森林の有する多面的 機能の発揮や林業の持続的かつ健全な発展という基本理念の実現に向けて,森林・林業 に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために策定されるもので,わが国におけ る森林・林業の基本となる計画です。  具体的には, 1) 森林及び林業に関する施策についての基本的な方針 2) 森林の有する多面的機能の発揮並びに林産物の供給及び利用に関する目標 3) 森林及び林業に関し,政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策 4) 森林及び林業に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項 が定められており,現行の「森林・林業基本計画」は平成18年9月に策定されたもので す。  それでは,この基本計画において,森林環境教育はどのようになっているのでしょう か。計画事項の中で「森林環境教育」という言葉が明確に謳われているのは3カ所です。 1カ所目は,前記2)森林の有する多面的な機能の発揮並びに林産物の供給及び利用に関 する目標の「国民参加の森林づくりの推進」において,「・・・・・森林での様々な体 験を行う森林環境教育の充実等により,国民参加の森林づくりを一層推進する。」と表 現されています。  2カ所目は,前記3)森林及び林業に関し,政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策の 「国有林野の管理及び経営に関する施策」において,国有林野が推進する取組の一つと して「都道府県等が行う森林環境教育を支援するためのフィールドの提供や指導者の派 遣等」があげられています。  3カ所目はまさにメインです。2カ所目と同じ4)森林及び林業に関する施策を総合的 かつ計画的に推進するために必要な事項の中で,「森林環境教育等の充実」として,次 のように記述されています。  『森林環境教育の機会を子どもたちをはじめとする国民に広く提供し,森林の有する 多面的機能や木材利用の意義等に対する理解と関心を深めるため,教育・環境・地域振 興等の分野の施策との連携による普及啓発活動,企画・調整力を有する人材の育成等を 推進する。  また,国有林野においては,教育関係機関,NPO等と連携し,学校等が体験活動等 を実施するためのフィールドの提供,森林管理局・署等による森林・林業体験活動,情 報提供や技術指導等を推進する。  さらに,森林所有者や森林組合等が取り組む森林環境教育活動の拡大を図るため,森 林組合への普及啓発,体験活動の指導者の育成等を推進する。  加えて,森林の有する多面的機能や森林の現況等に関する情報を,インターネットそ の他各種メディアを通じて広くPRし,国民の森林及び林業に対する理解と関心を深め る。』  この森林環境教育等の充実の中で述べられている「教育・環境・地域振興等の分野の 施策との連携による普及啓発活動」や「企画・調整力を有する人材の育成」,「森林組 合への普及啓発,体験活動の指導者の育成」,「インターネットその他各種メディアを 通じて広くPRし」など,その多くが“森林環境教育ネットワーク”で推進する『森林 環境教育推進総合対策事業』の目指しているものです。 林野庁ホームページ「森林・林業基本計画」 http://www.rinya.maff.go.jp/seisaku/kihonkeikaku/keikakukanren.html ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <林野庁からのお知らせ> 「第1回山村再生に関する研究会」の概要について ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  平成20年3月17日号の本メールマガジンにおいてお知らせしたところですが,林 野庁は,山村の再生に向けた新たな手法により,山村振興施策をこれまで以上に推進し ていくため,林野庁長官の私的研究会として「山村再生に関する研究会」を立ち上げ, 第1回研究会を平成20年3月19日に開催しました。なお,第1回研究会の概要につ きましては,林野庁ホームページ (http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/sanson/080325.html)に掲載されていますの で,ご覧ください。 ◇日時:平成20年3月19日(水) 10時〜12時 ◇場所:農林水産省秘書課研修室 ◇議題:山村の現状と課題     検討の視点について     その他 ◇その他:添付資料や各委員からの意見,研究会の概要等については,林野庁のホーム     ページに掲載されています。 □お問い合わせ先   林野庁森林整備部計画課森林総合利用・山村振興室   山村振興企画班 井上,高木   TEL:03−3502−8111(内線6145)   FAX:03−3593−9565 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 国有林の「レクリエーションの森」について ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  国有林の「レクリエーションの森」制度は,昭和40年代,森林の公益的機能に対する 国民的要請が高まり,保健休養的な利用が増大するとともに,その利用形態が多様化す る中で,国有林における国民の保健・文化的利用を推進することを目的として創設され ました。  「レクリエーションの森」は,自然景観に優れ,森林浴や自然観察,野外スポーツ等 に適したものなど,国民の保健・文化・教育的利用に積極的に供することが適当と認め られる国有林に設定され,当初はその森林の保健休養機能に応じて4つの区分でスター トしましたが,その後幾多の変遷を経て,現在は下記のとおり「自然休養林」,「自然 観察教育林」,「風景林」,「森林スポーツ林」,「野外スポーツ地域」及び「風致探 勝林」の6種類の区分となっています。  また,レクリエーションの森は,現在,各森林管理局において,その設定や整備等に ついて検討・見直しが進められており,平成19年4月時点では次のような設定状況等に なっています。 ■自然休養林  ◇特に風景が美しく,保健休養に適した森林です。自然探勝,登山,ハイキング,キャ   ンプなど,多様な森林レクリエーションを楽しむことができます。  ◇全国の箇所数90箇所/総面積105千ha/平成18年度の利用者総数27百万人 ■自然観察教育林  ◇自然の変化に富み,小中学生の自然観察学習に適した森林です。自然探勝を楽しみ   ながら植生や野鳥等の観察,森林の働きなどを学ぶことができます。  ◇164箇所/31千ha/16百万人 ■森林スポーツ林  ◇森林とふれあいながらスポーツを楽しめる森林です。キャンプ,フィールドアスレ   チック,サイクリングなどのアウトドアライフを楽しむことができます。  ◇63箇所/7千ha/1百万人 ■野外スポーツ地域  ◇スキー場やホテル施設等が一体となった地域です。雄大な自然と新鮮な空間に浸り,   スキーやテニスなどのスポーツを楽しみ,爽快な汗を流すことができます。  ◇218箇所/52千ha/32百万人 ■風致探勝林  ◇山岳,湖沼,渓谷等が一体となった自然景観の探勝を楽しめる森林です。遊歩道等   を利用して,さまざまな樹木や四季折々の自然美を楽しむことができます。  ◇121箇所/22千ha/18百万人 ■風景林  ◇名所や旧跡等と一体となって景勝地を形成したり,展望台等から眺望される美しい   森林です。森林の雄大な眺望と地域の歴史等を感じることができます。  ◇531箇所/181千ha/45百万人 ※ 国有林ホームページ「森林レクリエーション」 http://www.kokuyurin.maff.go.jp/expres/REC_Menu.html ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 森林体験活動とマナー <3> 「車を降りたら〜森の入り口で」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  家をあとにして,列車や車を降りると,のどかな村の風景が広がります。あなたが出 会う村の人々は,森の持ち主さんです。森で遊ばせてもらうのですから,あいさつを欠 かしたくはありません。  万が一,あなたが遭難しそうになった時にもあいさつをしたことを憶えていてもらえ ば,助かる確率もずっと高くなるのです。また,道端の草花や山菜も誰かが植えたり, 育てたりと,必ず持ち主がいます。きれいだから・・・,おいしそうだから・・・と勝 手に持っていかないようにしましょう。 ★他人の家の庭で遊ばせてもらっているという自覚が必要です。  こうした村の人々の多くは,農業や林業を仕事にしています。家畜を飼ったり,堆肥 をつくったりと,においの出る仕事もありますし,作業用の服が汚れてしまうこともた びたびです。それなのに,よそから来た人が「きたない」,「におう」などと言えば, どんな気持ちになるか考えてみて下さい。  あなたがあいさつと礼儀を忘れなければ,村の人々は,もっと楽しめるようにいろい ろのことを教えてくれるはずです。  いよいよ森の入り口です。森に入る時には,ついつい車で行けるところまで行きたく なるものです。しかし,森の道路は林道といって,村の人々が生活のために使ったり, 森の手入れをしたり木材を運び出したりするための道路です。  こうした道に車を乗り入れたり,駐車しておくことは避けなければなりません。特に 細い道の場合,木材を運び出す車の通行を妨げたり,救急車や消防車の通行のじゃまに なります。 ★細い道まで車やバイクで入らない。 ★決められたところ以外には駐車しない。  また,登山道の入り口には,入山届けの用紙が備え付けてあるところがあります。必 ず入山届けに記入するようにして下さい。森の入り口で一番大切なことは,引き返す勇 気を持つということです。  せっかくここまで来たのだから・・・といって体調が悪かったり,天候が悪かったり するのに無理をすると,大きなけがや事故につながります。あなた自身のため,そして 地元の人々に迷惑をかけないためにも,常に自分や他のメンバーのコンディションをチェ ックすることが重要です。  ゆったりと無理のないペースで行動すれば,森もあなたが急いでいた時には見せてく れなかった一面を見せてくれるはずです。 ★持ち物を確認しよう。 ★入山届けは必ず記入しよう。 ★引き返す勇気を持とう。 (「もりのマナー」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 森林レクリエーション地域美化活動コンクールの推薦状況 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  本メルマガ第3号(平成20年2月1日付け配信)で紹介した「森林レクリエーション地 域美化活動コンクール」の推薦が2月末に締め切りとなりました。  本コンクールは,都道府県や森林管理局等から推薦されたボランティア団体等につい て審査委員会による審査を行い,優れた活動を行っている団体に「農林水産大臣賞」等 を授与し,その取組を賞するもので,今回が20回目となります。  今回は全体で35団体の推薦があり,都道府県から27団体,森林管理局等から8団体と なっています。2〜5の複数の団体を推薦している県や森林管理局もあり,推薦された団 体は21道府県の所在となっています。  推薦された団体は,森づくり・清掃・野鳥や自然の保護・史跡の保全・炭焼き体験・ 森林パトロール等のさまざまな取組を行いながら美化活動を行っている各種のボランティ ア団体等(21),緑の少年団(5),自然公園の保護協議会等(4),小学校(2),高等学校(2), NPO法人(1)と,幅広い分野にわたっています。こうした団体の皆さんの取組に敬意を 表したいと思います。  コンクールの今後の予定は,4月に審査委員会が開催され,同月末には農林水産大臣 賞1団体,林野庁長官賞2団体,(社)全国森林レクリエーション協会会長賞数団体が決 定されます。また,表彰式は,6月2日に開催される(社)全国森林レクリエーション協 会の通常総会において行われる予定です。 ====================================== ☆ 事務局から ======================================  サクラの季節,東京での満開は先週でした。こうしている間にも,サクラ前線はどん どん北上しています。余談ですが,全国にわたって転勤されるサラリーマンなどは,4 月の異動では,異動前に南で満開の桜を愛で,異動後に北でもう一度愛でることが少な からずあるようです。遠くへの転勤は大変ですが,羨ましいところもあります。(ただ し,南北が逆になって,満開のサクラを見逃すこともあるようですが・・・・・)  さて,平成20年度に入ってはじめてのメールマガジンを配信しました。本年度は,森 林環境教育推進総合対策事業の2年目になります。本ネットワークの運営等も含めまし て,会員の皆様には引き続きよろしくお願い申し上げます。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ヒ゛ル6F  社団法人 全国森林レクリエーション協会  森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472  Eメール:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ====================================== ==== 「美しい森林づくり」推進国民運動への参加・協力をお願いします。 ===== ======= ☆「美しい森林づくり」推進国民運動ホームページ☆ ======== ========= http://www.rinya.maff.go.jp/utsukushiimoridukuri.html ====== ======= ☆美しい森林づくり全国推進会議ホームページ☆ ========= ========= http://www.b-forest.org/ ================= ======================================