◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   森林環境教育ネットワークメールマガジン 第76号 (平成23年10月15日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 <林野庁プレスリリースから> ユネスコエコパークへの宮崎県「綾地域」の推薦  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(17)  3 <あんぜん35> 注意をするときは名前で呼ぶ(森づくり)  4 <図書紹介> 日本の森林と林業―小学校高学年のための教本―  5 <イベント情報>    ◆国際森林年記念シンポジウム「よみがえる日本の森〜大震災をこえて〜」                                (農林水産省)    ◆「森の癒し効果を科学する」体験会&講演会(八ケ岳自然ふれあいセンター)    ◆森林インストラクターと歩く〜高尾山チャリティハイキング    ◆清里ミーティング2011 参加者募集中!!((公社)日本環境教育フォーラム)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森で遊ぼう!! 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 <林野庁プレスリリースから> ユネスコエコパークへの宮崎県「綾地域」の推薦 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  ユネスコエコパーク(BR:Biosphere Reserves)は、1976(昭和51)年に、生物多 様性の保全、持続可能な開発、学術研究支援を目的としてユネスコが開始した制度で、 ユネスコの自然科学セクターで実施されるユネスコ人間と生物圏(MAB:Man and Biosphere)計画における一事業として実施されています。  世界遺産は手つかずの自然を守ることを原則としていますが、このBRは、生態系の 保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的とし、「保全機能」、「経 済と社会の発展」、「学術的支援」の3つの機能をもつ地域が登録されます。そのため、 BRには、「核心地域」、「緩衝地域」と共に、「移行地域」(地域社会や経済発展が図られ る地域)が設けられます。  2011(平成23)年7月現在、114カ国、580地域が登録されており、わが国では、1980 (昭和55)年に「屋久島」、「大台ヶ原・大峰山」、「白山」、「志賀高原」が登録さ れました。また、2010(平成22 )年1月の日本ユネスコ国内委員会第22 回MAB 計画分 科会において、BR の日本国内での呼称を「ユネスコエコパーク」とすることが決定され ました。  去る9月28日、「日本ユネスコ国内委員会 自然科学委員会 人間と生物圏計画分科会」 (事務局:文部科学省)において、2012(平成24)年のユネスコでの登録に向けて、 「綾の照葉樹林プロジェクト」の対象地域を中心とする宮崎県の「綾地域」が推薦され ることが決定されました。 (林野庁ホームページ:http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/hozen/110929.htmlから) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(17) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  小学5年生と川崎市の生田緑地に行ってきました。  古民家を見学してその迫力に感動! 昔の人は自分たちの手で材を伐り出し、家を建て、 メンテナンスをしてきたことに驚き! そして、土台には栗、柱は欅や檜、梁には松など、 「適材適所」という言葉はここから生まれたこを知りました。  その材を切り出す斧にも注目! 「この斧についている3本の線は、お神酒を意味する んだよ」と説明すると、「なぜお神酒?」、どうやら現代っ子には「森に神様が住んで いる」ということが理解できないようです。  そこで、「もののけ姫を見た? 森にシシ神がいたでしょう。森を荒らす人たちは、も ののけのたたりがある!と恐れていたでしょう?」と説明すると、「あ〜そうだったの か・・・」とやっと理解できたようです。自然と生活が離された現代では、自然の中に 神様がいることは映画の世界でしかないようです。  午後はお楽しみの自然観察。ミズキの葉柄をひっぱって遊んだり、ツリフネソウの種 をさわって驚いたり、センチコガネと遊んだりしました。「センチコガネは動物の糞を 食べているから、雪隠コガネから名前が付いたよ。」と説明し、「そうか森の神様、ト イレの神様はセンチコガネ???」、混乱する柳原でした。                       (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <あんぜん35> 注意をするときは名前で呼ぶ(森づくり) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  森づくり活動は、大きな危険を伴う活動です。特に、大勢の参加者を対象とした活動 では、さまざまな事故が発生する可能性が高まります。このため、指導者やスタッフは、 危険な行動や動作をしている参加者がいれば、その参加者に対してダイレクトに注意を 喚起する必要があります。 ◇ヘルメットに名前を表示する  大勢の中で作業をしている場合や参加者同士でしゃべっている場合、誰が注意されて  いるのかよく分かりません。危険な行動や動作をしている参加者を注意する場合は、  その者の名前を呼ぶことによってダイレクトに注意ができます。このため、ヘルメッ  トの前後にテープを貼って、名前を表示します。 ◇参加者のコミュニケーションに役立つ  森林内での作業はグループで行うことが多く、参加者が名前で呼び合うことは、お互  いのコミュニケーション効果が期待でき、事故の防止に有効です。 ◇安全に対する意識を高める  名前を表示することによって自分を意識し、コントロールする効果が形成されます。  この意識の向上によって集中力が高まり、事故の防止が期待できます。      (林野庁監修「森林体験活動指導者のための安全管理ハンドブック」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <図書紹介> 日本の森林と林業―小学校高学年のための教本―                       (編集・発行:(公社)大日本山林会) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  小中学校の教科書の中で、森林や林業に関する記述が縮小・削減される一方、自然環 境問題への関心は年々高まりをみせ、森林教育や環境教育の必要性が各方面から指摘さ れています。  こうした経緯を踏まえ、小学校高学年を対象として森林や林業について総合的に学べ る入門書を作成しました。学校教育のみならず、広く現場での体験・教育活動の中で本 書が活用されることを願っています。(B5判・121頁(非売品)) ◆五つの森の世界をのぞいてください。  1 ヒトと森林   1)大昔の森林 2)縄文時代の森林 3)人々の生活を護ってきた鎮守の森 4)森づく   りと林業 5)里山の利用と管理  2 森林のはたらき   1)木と人のイイ関係 2)森林の土 3)森林と水 4)二酸化炭素の吸収・固定 5)暮   らしを守る森林  3 産業としての林業   1)森林からの恵み 2)木材の旅 3)森林で木が大きくなるまで 4)木材の利用 5)   さまざまなバイオマス資源  4 樹木の不思議   1)樹木の種類 2)樹木のかたちと模様 3)樹木の花と果実 4)樹木の匂い 5)樹木   の寿命  5 日本の森林と動物たち   1)森林の生物多様性 2)森林のほ乳動物 3)森林を育てる動物たち 4)動物たちに   よる被害の防除と保護 ◆ご希望の方には送料実費にてお送りいたします。  (問合せ先) 公益社団法人 大日本山林会(担当:原)        TEL:03-3587-2551  FAX:03-3587-2553        URL:http://www.sanrinkai.or.jp/ →新刊図書案内 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <イベント情報>   ◆国際森林年記念シンポジウム「よみがえる日本の森〜大震災をこえて〜」                                (農林水産省)   ◆「森の癒し効果を科学する」体験会&講演会(八ケ岳自然ふれあいセンター)   ◆森林インストラクターと歩く〜高尾山チャリティハイキング   ◆清里ミーティング2011 参加者募集中!!((公社)日本環境教育フォーラム) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)にご 登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。――― ◆国際森林年記念シンポジウム「よみがえる日本の森〜大震災をこえて〜」  農林水産省は、読売新聞東京本社との共催により、「国際森林年記念シンポジウム (よみがえる日本の森〜大震災をこえて〜)」を開催します。2011年は国連が定めた 国際森林年。今回の記念会議は「よみがえる日本の森〜大震災をこえて〜」をテーマに、 森林・林業を再生し、震災と津波で失われた海岸林や生活基盤の農業漁業をよみがえら せる道筋について考えていきます。(主催:農林水産省・読売新聞東京本社) ◇日時・場所 平成23年11月1日(火)13:00〜16:00(12:30開場)        会場:時事通信ホール(東京都 中央区 銀座 5-15-8) ◇プログラム  <対談> 13:00〜14:00     藤原 忠彦氏(全国町村会長)     皆川 芳嗣氏(林野庁長官)  <パネルディスカッション> 14:30〜16:00     コーディネーター:渡辺 真理氏(フリーアナウンサー)     パネリスト:坂本 知己氏(森林総合研究所 気象害防災林研究室長)           畠山 重篤氏(「牡蠣の森を慕う会」代表)           多田 欣一氏(岩手県住田町長、国際森林年国内委員) ◇定員等 200人(入場料は無料) ◇申込方法  はがき、FAX又はインターネットにより、郵便番号、住所、氏名、年齢、性別、電話  番号を記入し、ご応募ください。応募多数の場合は抽選。当選者の発表は聴講券の発  送をもってかえさせていただきます。  [はがき] 〒107-0061 東京都港区北青山1-4-5-302  [FAX] 03-5414-7189  [インターネット] http://yorimo.jp (上部メニューの「プレゼント」→「ご招待」から) ◇締め切り はがき・FAXは10月18日(火)必着。インターネットは10月21日(金)まで。 ◇問合せ先  「国際森林年記念シンポジウム」事務局 03-5414-7198(11:00〜17:00 土日祝日除く。)   URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/kaigai/111003.html  ◆「森の癒し効果を科学する」体験会&講演会  八ヶ岳自然ふれあいセンターの今年度のテーマは「自然と音」。  今回は自然の「音」や「香り」が私達の健康に与える効果について講師にお話を伺い ます。また、その前に森の心地よさを実感できるような森林療法ガイドツアーも実施し ます。森林の心地よさを感じてから講演を聞くことで、より深い学びが得られることで しょう!(主催:八ケ岳自然ふれあいセンター) ◇日時 平成23年11月3日(木・祝) 13:00〜16:00 ◇場所 山梨県 八ヶ岳自然ふれあいセンター(清里・清泉寮の向かい) ◇参加 参加費無料 事前に電話で予約(当日参加も可能です。) ◇問合せ先  八ヶ岳自然ふれあいセンター(山梨県北杜市大泉町西井出石堂8240-1)   TEL:0551-48-2900 FAX:0551-48-2990 ◆森林インストラクターと歩く〜高尾山チャリティハイキング  秋の雲たなびく丹沢連峰を眺めながら、影信山から高尾山へハイキング。山桜やもみ じの紅葉は美しく、桂の甘い香りや清清しい空気は、きっとあなたの心にやすらぎを与 えてくれることでしょう。第3回の今回はJR 高尾駅に集合し、京王バスで小仏下車、影 信山へ登ります。頂上からの見晴らしを楽しんだら小仏峠を越え、展望の良い城山でお 弁当を広げましょう。午後は相模湖を見下ろし、紅葉の美しい一丁平、モミジ台を通っ て、薬王院有喜寺で被災地への復興祈願をいたしましょう。そして2 号路から南斜面の 照葉樹林を一気に清滝駅まで下ります。なお、参加費(一部を除く)はチャリティ募金と して、日本赤十字社を通じて東日本大震災で被災された方々への義援金とさせていただ きます。 ◇日時等 平成23年11月19日(土)       集合:JR高尾駅北口(9:20)       目的地:影信山〜高尾山(東京都八王子市)       帰着予定:高尾山口駅(16:30頃) ◇定員等 40名程度 ◇参加費 チャリティ募金をお願いします。(他に保険代、運営実費¥500) ◇参加申込み  メール又は往復はがきに1)タイトル名:高尾山チャリティハイキング・秋、2)氏名(ふ  りがな)、3)生年月日、4)住所・電話番号、5)Eメールアドレスをご記入の上、下記宛  てにお申し込みください。往復はがきの場合は、返信はがき面のあて先・あて名も必  ずご記入願いします。 ◇森林インストラクターチャリティハイキング事務局   〒272-0114 市川市塩焼4-10-3-302 永田岳夫方(080-3005-1874)   Eメール:nt121212@white.plala.or.jp   ◆清里ミーティング2011 参加者募集中!!  テーマ「これからの日本の復興に環境教育がどういう役割を果たすのか」  参加者同士のネットワークの構築と、環境教育活動の理念や意識を共有することを目 的とした我が国最大規模の環境教育ミーティングです。全体会では、RQ市民災害救援セ ンター広瀬敏通氏をコーディネーターに迎え、パネリストにくりこま高原自然学校の佐 々木豊志氏、NPO法人森は海の恋人の畠山信氏、雑誌「オルタナ」編集長の森摂氏を迎 え、今後社会に必要とされる環境教育について皆さんと共に考え、提案していきます。                      (主催:(公社)日本環境教育フォーラム) ◇日時・場所 2011年11月19日(土)〜21日(月)の2泊3日        (財)キープ協会・清泉寮 ◇参加費 JEEF会員29,800円、非会員一般35,800円・学生32,800円 ◇定 員 200名 ◇申込・問合せ先  (公社)日本環境教育フォーラム(担当 高村) TEL:03-3350-6770   E-mail:kiyosato2011@jeef.or.jp   twitter:http://twitter.com/kiyosatomeeting   詳細はこちらから→http://www.jeef.or.jp/kiyosato/ws.html ====================================== ☆ 事務局から ======================================  ユネスコエコパークに推薦されることとなった宮崎県の「綾地域」は、九州南東部、 宮崎県のほぼ中央部、九州中央山地が宮崎平野に接する部分に位置し、宮崎空港からは バスで約90分。  その特徴は、東アジアの照葉樹林帯の北限付近にあって多くの日本固有種で構成され、 日本の照葉樹自然林が最大規模で残されているほか、標高約1,200m以上の高標高域には 夏緑広葉樹のブナが優占する自然林が現存していること。  また、林野庁九州森林管理局、宮崎県、綾町、公益財団法人日本自然保護協会及びて るはの森の会の5者の協働により、原生的な森林生態系の保護、照葉樹自然林の復元、 自然と共生する地域づくり等を目的とする「綾の照葉樹林プロジェクト」が推進されてい ること。  その総面積は14,580ha、そのうち核心地域682ha、緩衝地域 8,982ha、移行地域4,916 ha。核心地域は九州森林管理局が管理する国有林の綾森林生態系保護地域の保存地区で、 原生的な森林生態系の保護を実施。また、核心地域及び緩衝地域は「綾の照葉樹林プロ ジェクト」の対象地域で、国有林、宮崎県有林及び綾町有林であり、適切な管理が実施さ れているとのことです。  ユネスコでの登録に向けては、2012(平成24)年1〜2月頃BR国際諮問委員会が審査 し、MAB国際調整理事会に勧告、6〜7月頃MAB国際調整理事会で審査・決定される 予定とのことです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆