◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 森林環境教育ネットワークメールマガジン 第78号 (平成23年11月25日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 平成23年度国有林野事業業務研究発表会の開催  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(19)  3 <あんぜん36> 鉈の正しい扱い方を指導する(森づくり)  4 「第24回森林レクリエーション地域美化活動コンクール」の実施  5 <森林環境教育教材> ヒノキの間伐材を使用した「さいほう箱キット」  6 学習教材「林業・山村から学ぶ 続・森林環境教育アクティビティ集」が作成されました  7 <イベント情報>    ◆エコプロダクツ2011:国際森林年記念「森林からはじまるエコライフ展2011」    ◆国際森林年記念シンポジウム「大震災に学ぶ森づくり」((公財)ニッセイ緑の財団)    ◆シンポジウム「森はみどりの薬箱〜生きる力を高めるセルフケア」                              (NPO法人日本森林療法協会)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森で遊ぼう!! 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 平成23年度国有林野事業業務研究発表会の開催 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  林野庁では、森林管理局等における現場業務の実行を通じて得られた森林の整備手法、 森林環境教育等の取組成果を発表することにより、これらの成果の普及を図るとともに、 今後の業務研究を一層推進し、併せて研究課題への取組を通して人材育成に資すること を目的として、毎年度「業務研究発表会」を開催しています。  本年度の発表会は11月17日(木)に、林野庁において、発表課題の内容により 「森林技術部門」、「森林ふれあい部門」及び「国民の森林部門」の3部門に分けて実 施されました。  発表課題は、森林技術部門11課題、森林ふれあい部門7課題及び国民の森林部門7課題 でした。中にはNPOなどとの連携によるものもあり、優秀なものには林野庁長官賞(最優 秀賞・優秀賞)や後援団体からの賞が授与されました。  当協会も後援団体として参画してきており、今回の当協会会長賞は、国民の森林部門 の中から、札幌市の水源の森、定山渓国有林における活動について発表された次の課題 ・発表者に授与されました。 ◆社団法人全国森林レクリエーション協会会長賞  「地域のもりから学ぶ森林づくり『森林の生物多様性を学ぶ』」   北海道森林管理局石狩地域森林環境保全ふれあいセンター 志鎌  睦  さん   札幌市立定山渓中学校 3年              宮野 亮太郎 君       同      2年              佐藤 絵美理 さん ※平成23年度国有林野事業業務研究発表会の開催結果について  http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/gyoumu/111122.html  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(19) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  中学入試を控えた小学6年生、5年生、4年生をつれて小石川植物園に行ってきまし た。目的は、中学入試の問題を植物を見ながら考え・解き・解説することです。  中学入試に植物の問題は意外に多く出題されています。小学生にとって植物は、「た くさんあってわからない!覚えきれない!」と苦手にされる分野です。  確かに、アブラナやヘチマなど教科書で扱っているものは解けるのですが、ドングリ をつける樹木は?と聞かれると??? ヒノキ、ケヤキ、イチョウ、サクラの葉の形や樹 形を聞かれても??? 一つひとつ丁寧に見せ、さわらせてやっと理解させました。  次は年輪のでき方の問題。経過年数と年輪幅のグラフから出題。これも、高さ×年輪 幅(底面積)=成長量を説明して「あ〜 そうか!」 これも何とか理解。  では、年輪幅が激減している年度の理由を聞く問題。 「その前年に台風がきて南側の 木が倒れた」が正解。 「えっ南側の木がなくなれば日当たりがよくなって年輪幅は増え ないの?」と誰しも思いますが、入試問題はそんなに当たり前ではないのです。  「南側の木が倒れたら、今までなかった枝や葉をつけるので養分がそちらに回り、年 輪幅は広くならない」これが正解! こんな解答を期待する中学はなにもの? 自然を愛 でることは点数にすることが難しいのでしょうね・・・                       (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <あんぜん36> 鉈の正しい扱い方を指導する(森づくり) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  山作業では、鉈は必需品です。しかし、正しい鉈の使い方を知らない人が多いことか ら、鉈による創傷事故は極めて多い状況にあります。鉈には、刃のつけ方の違いから両 刃と片刃があります。その特徴や扱い方はどのように違うのでしょうか。 ◇両刃は初心者に向いている  両刃は、刃(鋼)がブレードの中心についているので、初心者は安心して使えます。  両刃は、薪割りのように木を縦に割る場合に使います。木の枝を切る場合の切れ味は  片刃に劣りますが、枝の付き方の方向を問わないため、初心者に向いています。 ◇片刃は木の枝を払うように作られている  片刃は、刃(鋼)がブレードの片方についているため、使用するに当たっては注意が  必要です。片刃は木の枝を払うように作られています。右利き用の片刃は、幹に向か  って右側に生えている枝の根元を切り下ろします。左側の枝を切るときは、反対側に  移動して使います。逆鉈(さかさなた)で使うと刃先が滑って大変危険です。 ◇鉈を振り下ろす先を注意する  鉈を振り下ろす先に、脚、膝、手等が位置しないようにします。力を入れすぎると切  れすぎて危険です。2回程度振り下ろして切るような力で行います。 ◇切る位置の上方の幹を片手で固定して切る  潅木や低木を切るときは、切る位置の上方の幹を片手で固定して切ります。その際、  周りに支障となる枝やツルがあれば、それを先に切り払っておきます。      (林野庁監修「森林体験活動指導者のための安全管理ハンドブック」から) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 「第24回森林レクリエーション地域美化活動コンクール」の実施 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  自然とのふれあいの場、青少年の教育の場、ふるさとの森など、森林レクリエーショ ン地域において積極的に美化活動を行っている学校、職場・地域グループなどのボラン ティア団体等を顕彰し、森林レクリエーション事業の振興を図り、森林に対する意識の 向上や森林環境教育に寄与することを目的とするコンクールで、昭和63年度から毎年度 実施されています。  本コンクールは、都道府県、森林管理局又は(社)全国森林レクリエーション協会各支 部から推薦された団体を対象としており、審査委員会で選定された団体には「農林水産 大臣賞」、「林野庁長官賞」等が授与されます。現在、参加団体の受付(推薦の受付) が行われているところです。 ◇主催 社団法人全国森林レクリエーション協会 ◇推薦の締め切り 平成24年2月末日 ◇表彰団体の選考 審査委員会において平成24年4月に選考 ◇表彰団体の発表 協会ホームページ及び機関誌「森林レクリエーション5月号」に掲載 ◇表彰の内容   「農林水産大臣賞」1団体、「林野庁長官賞」2団体、「協会会長賞」若干団体  (なお、表彰には副賞が添えられます。) ※ 詳しくは、http://www.shinrinreku.jp/kyokai/bikakon.html を開いて「実施要領」  等をご覧下さい。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  5 <森林環境教育教材> ヒノキの間伐材を使用した「さいほう箱キット」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  大阪府の大野典子さん(アンジーグラフィックス)から、森林環境教育教材として 「ヒノキの間伐材を使用した『さいほう箱キット』」について、画像入りで情報提供 がありました。  以下、その主な内容です。 ◇ヒノキの間伐材を使用した「さいほう箱キット」をLiving & Designに出展しました。  地産地消の小学校教材として育てたいと活動中です。 ◇切りっぱなしの間伐材のピースを子どもたちが紙ヤスリで磨き、木工用ボンドで組み  立てるキット。4年生の図工で作り、5年生の家庭科の裁縫箱として使用してほしい。 ◇間伐をすることで、森林の循環が行われることを学んでほしい。現在、間伐をしても  間伐材はなかなか利用されない。節や継ぎ目がある間伐材でも、教材として使用し、  木材の香りや自然の感触を体験できる。使う行為自体までが森林の循環につながるこ  とを学習してほしい。 ◇木の刺が手に刺さらないように、紙ヤスリで丁寧に磨くことで作る楽しみも味わって  ほしい。水にぬらさないように使用すること(木が反ってしまうため)。  本情報については、ネットワークのホームページ(活動事例紹介のコーナー)にアッ プしました。次のURLを開いてご覧ください。 URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html     →活動事例紹介 →ヒノキの間伐材を使用した「さいほう箱キット」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6 学習教材「林業・山村から学ぶ 続・森林環境教育アクティビティ集」が作成されました ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  本書は、小学校で学習指導要領に従って進められる単元学習を、林業や自然と共存す る山村の工夫を体験しながら楽しく、分かりやすく進めるために作成された先生や指導 者のための学習教材で、前作の「森林環境教育アクティビティ・プログラム集」の続編 です。  前作が教科のねらいをもとに森林、木材、環境との関連で取りまとめられたものであ るのに対し、本書は、林業、山村、地域を前面において、そこで取り上げることのでき る教科、単元をまとめたものです。  活動場所として教室や校庭、学校林、里山、山林が想定されており、無理なく安全に 学習することが可能です。また、専門分野はゲストティーチャーに依頼して進められる ことを想定し、ゲストティーチャーが指導する内容が指導案事例として示されており、 担任の先生とゲストティーチャーが事前に打ち合わせることで指導のねらいがスムーズ に伝えられます。さらに、学習指導要領や教科書の項目から適合するアクティビティを 検索できるよう工夫されています。  森林環境教育は、先生だけではなく、森林・林業関係者やさまざまな自然体験活動の 指導者によっても実践され、学校への支援や連携も各地で行われています。本書は、そ うした方々がゲストティーチャーとして活躍できるよう工夫されており、幅広く活用さ れることが期待されます。  詳しくは、URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html →「続・森林環境 教育アクティビティ集を作成しました」をご覧ください。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 7 <イベント情報>   ◆エコプロダクツ2011:国際森林年記念「森林からはじまるエコライフ展2011」   ◆国際森林年記念シンポジウム「大震災に学ぶ森づくり」((公財)ニッセイ緑の財団)   ◆シンポジウム「森はみどりの薬箱〜生きる力を高めるセルフケア」                             (NPO法人日本森林療法協会) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)にご 登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。――― ◆エコプロダクツ2011:国際森林年記念「森林からはじまるエコライフ展2011」  日本最大級の環境展示会「第13回エコプロダクツ2011」。この中で開設される「森林 からはじまるエコライフ展2011」。  国連が定めた国際森林年である本年をきっかけに、全国各地で企業やNPO・行政による 豊かな森を育む取り組みが拡がっています。森づくりから国産材の利用、環境教育、都 市山村交流など、国内の森林にまつわる様々な取り組みとそれに携わる団体などの展示 を通して、日本の森林・林業再生について紹介します。また、木の温もりのある装飾を 通して、私たちと森林との関係を見つめなおす機会を提供します。(主催:国土緑化推 進機構、美しい森林づくり全国推進会議) ◇日時 平成23年12月15〜17日(木〜土) 10:00〜18:00 (最終日は17:00まで) ◇会場 東京ビッグサイト(東京都江東区有明) ◇入場無料 ◆国際森林年記念シンポジウム「大震災に学ぶ森づくり」  ―見直される人と森との共存関係―  鳥取県、鳥取市、(公財)ニッセイ緑の財団では、国際森林年記念シンポジウムを開催 します。今回の震災を境にした森づくり団体の取組の変化をテーマとします。震災前か ら各団体が目指していたことが、震災によってよりはっきりと意識されるとともに、復 旧、復興への支援という共通の目的が様々な団体や企業や人の繋がりをもたらしていま す。このような取組の紹介とともに、復興と同じく息長く活動を継続していくために必 要なことについて、パネルディスカッション等で考えます。(主催:鳥取県、鳥取市、 (公財)ニッセイ緑の財団/後援:近畿中国森林管理局、(株)日本林業調査会、(株)新日 本海新聞社等) ◇開催日時 平成23年12月17日(土) 13:30〜17:15 ◇開催場所 鳥取県立博物館 講堂 (〒680-0011 鳥取市東町二丁目124) ◇主な内容 ・主催者挨拶 13:30〜13:50 ・基調講演 13:50〜14:50 「市民による森林づくり〜計画策定と実践〜」    木平 勇吉 氏(東京農工大学 名誉教授) ・団体発表 14:50〜15:50   大山横手道上ブナを育成する会(事務局長:吉岡淳一氏)    NPO法人賀露おやじの会(理事長:藤田充氏)    NPO法人日本の森バイオマスネットワーク(副理事長:大場隆博氏) ・鳥取県の森林・林業等の再生の取組と全国植樹祭の紹介 16:00〜16:15 ・パネルディスカッション16:15〜17:15 ・交流会 17:30〜19:00 ◇問合せ先  公益財団法人ニッセイ緑の財団   〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-21-17 虎ノ門NNビル5F   TEL:03-3501-9203 FAX:03-3501-5713 E-mail:info@nissay-midori.jp ◆シンポジウム「森はみどりの薬箱〜生きる力を高めるセルフケア」  ストレス社会や高齢化社会が進む中で植物療法や森林療法への関心が高まっています。 この二つの療法の共通点は、自然の恵みを生かすこととセルフケア(健康の自己管理) が可能であること、そして「一人ひとりがよりよく生きる力を引き出すエンパワメント」 をバックアップするところにあります。今回は、現場からの報告をまじえながらそれぞ れの領域の情報交換やネットワークを進めていきます。(主催:NPO法人日本森林療法協会) ◇日時 2012年1月29日(日) 13:00〜16:40 ◇会場 新大阪丸ビル新館606号室 大阪市東淀川区東中島1-18-27(JR新大阪駅徒歩2分) ◇定員 60名(先着順) ◇当日のスケジュール、申込方法等詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.greenflask.com/hotnews/1201osaka.html  ====================================== ☆ 事務局から ======================================  11月19日(土)、20日(日)の両日、平成23年度森林インストラクター資格試験の二 次試験(実技・面接)が東京(文京区)で行われました。受験者は一次試験に合格された 160余名。実技試験では、樹木(枝葉)や鳥類(絵)、ロープ、どんぐりなどの素材を使って、 その解説等の模擬演技が行われました。  受験者は遠く北海道から九州まで35都道府県から、年齢は20歳代はじめの方から70歳 代はじめの方まで。このうち女性は約2割強。緊張の中にも自信のほどが・・・・。合 格発表は12月上旬の予定とのことです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 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