◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   森林環境教育ネットワークメールマガジン 第86号 (平成24年5月15日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 <林野庁プレスリリース> 平成23年度森林・林業白書の公表  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(27)  3 <林野庁ホームページから> 世界の森林について(2)  4 <あんぜん40> 上下作業や接近作業にならないように注意する(森づくり)  5 <樹木のことなど07> 春まで葉を落とさない落葉樹  6 <イベント情報>    ◆樹木博士に挑戦しませんか!        (北海道森林管理局 駒ヶ岳・大沼森林環境保全ふれあいセンター)    ◆高尾山で植物観察と草木染め(関東森林管理局 高尾森林センター)    ◆セッコクと初夏の草花を尋ねて(関東森林管理局 高尾森林センター)    ◆平成24年度「実践・公開講座」受講者募集中(九州森林管理局)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森で遊ぼう!! 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 <林野庁プレスリリースから> 平成23年度森林・林業白書の公表 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  「平成23年度森林及び林業の動向」並びに「平成24年度森林及び林業施策」(「平成 23年度森林・林業白書」)が、4月27日に国会提出案件として閣議決定され、公表され ました。 《平成23年度森林及び林業の動向(内容のポイント)》 ◆トピックス  冒頭のトピックスでは、「森林・林業再生プラン」の実現に向けた取組、台風・集中  豪雨等による災害の多発など、この一年間の特徴的な動きを記述 ◆(第I章)東日本大震災からの復旧・復興に向けて  本編の第I章(特集章)では、東日本大震災による森林・林業・木材産業の被害・復旧  状況を紹介した上で、復興に向けた森林・林業・木材産業の貢献や原子力災害からの  復興について記述 ◆(第II章)地球温暖化と森林  地球温暖化の現状、京都議定書の目標達成に向けた取組、2013年以降の国際的な気候  変動対策の枠組みについて記述 ◆(第III章)多様で健全な森林の整備・保全  間伐等の森林整備、生物多様性の保全、野生鳥獣等の森林被害対策など、多様で健全  な森林の整備・保全に向けた取組について記述 ◆(第IV章)林業・山村の活性化  「森林・林業再生プラン」の実現に向けた施業の集約化や路網整備の加速化、人材育  成等について記述 ◆(第V章)林産物需給と木材産業  国際的な木材需給の動向を分析した上で、我が国における木材需給や木材産業、木材  利用の動向について記述 ◆(第VI章)「国民の森林」としての国有林野の取組  「国民の森林」としての国有林野の管理経理や特別会計見直しの動きについて記述 ※「平成23年度森林・林業白書」は次のURLを開いてご覧ください。   URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/index.html  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(27) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  高尾山で観察会を行いました。参加する小学生は25名、付添を含めると総勢70名 を越します。  この日は祭日、グリーンシーズンでもあり高尾山は大にぎわいで、京王線のホームか らケーブルの乗り場まで列が続いています。1号路は人で渋滞はしていないものの、列 をなして人が歩いています。  そんな中での観察会は、「ハイカーに迷惑をかけないこと」、「参加者が観察する場 所を確保すること」、この2点が大切です。  説明をしたい樹木があっても人が集まるスペースがなければパス、ちいさな場所でも スペースがあれば集中して観察、こんな状況で観察会は進みました。  芽生えたばかりのイヌブナを観察、「この大きな葉が子葉です。本葉も出てきている ね!」、「うお〜ダンボの耳みたい!」、「こちらがアカシデ、子葉と本葉の違いが分 かるかな?」、「子葉の様子が教科書のイラストと同じだ!」。  そうなのです、この子たちは先に知識の方があるのです・・・こんな感じに観察会は 進んでいきました。                       (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <林野庁ホームページから> 世界の森林について(2) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  前々号(第84号)に続き、林野庁のホームページに掲載されている国連食糧農業機関 (FAO)の「世界森林資源評価2010(FRA2010)」の速報版(仮訳)から、2010年におけ る世界の森林の生物多様性や生産的機能などに関することについてピックアップしてみ ました。 ◆世界の森林(40億ha強)の12%は、生物多様性の保全のために指定を受けている ◇生物多様性の保全を第一の機能として指定されている森林は、1990年以降95百万ha以  上増加しており、その46%は、2000〜2005年の間に指定されたものである。 ◇これらの森林は、全ての森林面積の12%、460百万ha以上を占めている。 ◆法令に基づき設定された保護地域は、推定で世界の森林の13%を占める ◇国立公園、禁猟区、自然地区やその他法令に基づいて設定された地域は、ほとんどの  国や地域における全森林の10%以上を占めている。 ◇これらの森林の第一の機能は、生物多様性の保全、土壌や水資源の保護、あるいは文  化的遺産の保全など。 ◇保護地域制度の森林面積は1990年以降94百万ha増加し、その増加の3分の2は2000年以  降のものである。 ◆森林は莫大な量の炭素を蓄積している ◇世界の森林は、そのバイオマスだけで289ギガトンの炭素を蓄積していると推計される。 ◇世界全体として見れば、森林バイオマスの炭素蓄積は、主として世界の森林面積の減  少により、2005〜2010年に推定で年間0.5ギガトンずつ減少してきた。 ◆世界の森林の30%は、主に木材や非木質系の産物の生産のために利用されている ◇12億ha近い森林は、主に木材や非木質系の産物のために経営されている。更に追加的  な949百万ha(24%)は多面的な利用に指定されており、それらも木材や非木質系の産  物の生産を含んでいる。 ◇生産を主目的とする旨の指定を受けた森林は、1990年以降、森林がその他の目的に指  定されるにつれて50百万ha減少している。同期間において、多面的な利用に指定され  た森林は10百万ha増加している。 ◆1990年代の減少の後、森林からの伐採が増加し始めた ◇世界レベルでは、報告されている森林からの伐採量は年間34億立方mにのぼる。これ  は、1990年の数量に等しく、全蓄積量の0.7%に匹敵する。 ◇非公式かつ違法に伐採された木材(特に薪炭材)は、通常記録に残らないということ  を考えれば、実際に伐採された木材の量は信じられないほど多い。 ◇世界的に見れば、薪炭材は伐採された木材の約半分を占める。 ※林野庁ホームページ  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/kaigai/index.html                       →世界森林資源評価2010(速報版) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <あんぜん40> 上下作業や接近作業にならないように注意する(森づくり) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  植え付けや下刈りなどの作業をグループで行うときは、上下作業や接近作業にならな いように作業者を配置します。作業中もお互いの位置を確認しながら安全に作業を行い ます。 ◇上下作業にならないように作業者を配置する  傾斜地で作業を行う場合には、岩石、根株、枝条等の転落の危険があるので、作業者  の位置が斜面に対して上下にならないように配置します。この場合、作業者間でお互  いの位置を確認しながら、作業速度等に配慮することが必要です。 ◇作業中は、作業者間の間隔を十分に保つ  鍬や鎌等を使う作業では、少なくとも柄等の長さの2倍以上の距離を確保するように  します。お互いが接近したときは作業を中止し、安全な位置まで移動します。 ◇他の作業者に近寄るときは、合図をして相手の反応を確認する  作業中、打ち合わせのため他の作業者に近寄るときは、合図をして相手の反応を必ず  確認してから近寄ります。      (林野庁監修「森林体験活動指導者のための安全管理ハンドブック」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <樹木のことなど07> 春まで葉を落とさない落葉樹 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  木の葉が落葉する前には、葉柄の付け根に離層と呼ばれる細胞層が形成されます。秋 になると夜間の低温や日長の短さが引き金となって、この層の細胞どうしの接着が弱く なり、落葉が起こります。こうして多くの落葉樹は、冬を迎える前に裸木となってしま います。  ところが、落葉広葉樹の中にははっきりした離層をつくらないものがあり、冬になっ ても枯れて褐色になった葉をつけたまま越冬します。ブナ科のカシワやクヌギ〈幼木〉、 クスノキ科のヤマコウバシ、マンサク科のシナマンサクなどです。  冬の落葉広葉樹林の中で、褐色の枯葉をつけたヤマコウバシやカシワの姿は大変よく 目立ち、遠くからでもそれとよくわかります。こうして枝に残った葉は、春になって開 芽する頃には落葉して新葉と交代します。  これらの植物の祖先はもともと熱帯域に生育していた常緑性の植物で、はっきりした 離層をつくる必要がなかったものと考えられています。そして、その性質が保たれたま ま温帯域まで分布を広げて種分化を遂げたものと言われています。         (子ども樹木博士ニュース「質問コーナー(堀内孝雄先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6 <イベント情報>   ◆樹木博士に挑戦しませんか!          (北海道森林管理局 駒ヶ岳・大沼森林環境保全ふれあいセンター)   ◆高尾山で植物観察と草木染め(関東森林管理局 高尾森林センター)   ◆セッコクと初夏の草花を尋ねて(関東森林管理局 高尾森林センター)   ◆平成24年度「実践・公開講座」受講者募集中(九州森林管理局) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)にご 登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。――― ◆樹木博士に挑戦しませんか!  樹木博士認定会は、樹木の名前や識別方法を学習し、それをきっかけとして森林に親 しんでもらうことを目的としたアウトドア活動プログラムのひとつです。北海道七飯町 の西大沼にある樹木博士認定コースでは、ミズナラやトチノキなどの樹木とふれあい、 四季折々の樹木や森林の変化などを楽しむことができます。あなたも参加してみません か。平成24年度の第1回を次の日時等に開催いたします。(主催:北海道森林管理局 駒ヶ岳・大沼森林環境保全ふれあいセンター) ◇日時 平成24年6月3日(日) 10:00〜12:30(現地集合) ◇場所 樹木博士認定常設コース(亀田郡七飯町西大沼) ◇具体的な内容、申込方法、問合せ先等につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/komagatake_fc/doctor.html                              →平成24年度の開催案内 ◆高尾山で植物観察と草木染め  初夏の高尾山は鮮やかな緑と生き物たちの息吹に満ちています。森のフィトンチッド を浴びながら、植物観察と草木染めを体験してみませんか。(主催:関東森林管理局 高尾森林センター) ◇日時 平成24年6月7日(木) 9:30〜15:30 ◇場所 高尾森林センター(京王高尾線高尾山口駅から徒歩5分) ◇定員 30名(応募者多数の場合は抽選) ◇参加費 1,000円(材料費等) ◇問合せ先 関東森林管理局 高尾森林センター        〒193-0844 東京都八王子市高尾町2438-1        TEL:050-3160-6040 FAX:042-663-7229 ◆セッコクと初夏の草花を尋ねて  杉の古木の上に白鶴が舞い降りたように咲いている野生のラン「セッコク」を鑑賞し たあと、初夏の草花を観察したり、鳥の囀りを聞いたりしながらゆったりと山頂を目指 します。皆様のご参加お待ちしています。(主催:関東森林管理局 高尾森林センター/ 実施:森林インストラクター東京会) ◇期日 平成24年6月8日(金) ◇場所 集合:京王線高尾山口駅前 9時 解散:ケーブル高尾山駅付近15時頃 ◇参加費 1,700円 ◇募集人員 30名(応募者多数の場合は抽選) ◇行程、持ち物、申込方法、問合せ先等につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/index.html →最新情報 ◆平成24年度「実践・公開講座」受講者募集中  九州森林管理局では、森林のもたらす様々な働きや大切さを理解していただくために 「実践・公開講座」を実施しています。今年度も九州森林インストラクター会と共同開 催する講座を計画しています。つきましては、皆様のご応募をお待ちしています。(主 催:九州森林管理局/実施:九州森林インストラクター会) ◇実施予定(「講座名」・実施日時・(募集期間)の順)  第1回:「葉の構造を学ぶ」 6月10日(日)9:30〜12:00 (5月7日〜6月1日)  第2回:「絵手紙」 7月29日(日)9:30〜12:00 (6月25日〜7月20日)  第3回:「クラフト」 8月19日(日)9:30〜14:00 (7月17日〜8月10日)  第4回:「草木染め」 10月14日(日)9:30〜14:00 (9月10日〜10月5日)  第5回:「リース作り」 12月9日(日)9:30〜14:00 (11月5日〜11月30日) ◇応募要領、問合せ先等につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/koho/event/index.html  ====================================== ☆ 事務局から ======================================  本年度の森林インストラクター養成講習が始まりました。  今回は土曜日・日曜日を中心に科目ごとに3回に分けて実施される講習Tで、3回の うちの最初のAコース(森林科目)が5月12日(土)〜14日(月)(3日間)に行われま した。  3日間の最後、14日(月)には、八王子市の高尾山国有林での現地実習が行われまし た。朝9:00に現地に集合し夕方17:00頃まで、20歳代から60歳代までの皆さんが無事、 元気に講習を終えました。  講習Tの今後の予定は、Bコース(森林内の野外活動・安全及び教育の2科目)が6月 9日(土)〜11日(月)に、Cコース(林業科目)が6月23日(土)・24日(日)に実施 されます。  また、全4科目をまとめて実施する講習Uは8月11日(土)〜18日(土)(8日間) に行われる予定で、この申込みの受付期間は6月1日〜7月31日です。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆