◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   森林環境教育ネットワークメールマガジン 第89号 (平成24年7月15日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 <林野庁から>    きのこ原木が不足しています!―被災地等のきのこ生産を応援して下さい―  2 <コラム> 森林環境教育の現場から(30)  3 <あんぜん41> 森林体験学習〜森遊び(1/2)  4 <関連用語> 木質バイオマス発電  5 <樹木のことなど10> 消防車でも放水できない高さまで水を吸い上る木  6 <イベント情報>    ◆太陽の恵みでエコ×エネ調理体験((公財)キープ協会)    ◆大門ダム探検と森の体験プログラム((公財)キープ協会)    ◆夏休み子ども樹木博士と木工教室(関東森林管理局 高尾森林センター)    ◆館山野鳥の森のイベント情報(館山野鳥の森管理事務所)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森で遊ぼう!! 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 <林野庁から>   きのこ原木が不足しています!―被災地等のきのこ生産を応援して下さい― ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  福島原発事故による放射性物質の影響により、きのこ生産用の原木が不足しています。  これまで、多くの県では、福島県等からナラ、クヌギ等のきのこ原木を調達してきの こ生産が行われてきました。  しかし、福島原発事故により森林やほだ木が放射性物質の影響を受けたため、被災県 から原木を調達していた都府県では、きのこ生産用の安全な原木が不足している状況で す。因みに、平成24年5月末時点で、271万本のきのこ原木が不足している状況です。  きのこ原木の採取が可能な森林の所有者の方、情報をお持ちの方は需給情報連絡窓口 へ情報をお寄せください。 ◆需給情報連絡窓口等につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/tokuyou/genboku_jukyu.html   また、きのこ原木の需給状況につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/120604.html  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <コラム> 森林環境教育の現場から(30) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  武蔵野公園(東京都小金井市・府中市)で観察会をしてきました。参加者は私立小学 校に通う4年生から6年生までの5名とその父母です。台風が通過した数日後だけあって、 この日はキノコがたくさん見られました。  「なんで今日はキノコがたくさん出ているの?」、この問いに、「キノコは水が好き だから」・・・間違いではない。しかし論点がずれている!? 「キノコは花を咲かせ るかな?」、「しらない〜」・・・考えようとしない!?  キノコは胞子を飛ばして増えることや、胞子から受精に至るまで水が必要なことを話 そうかと思いましたが、方向転換! この子たちは目に見える不思議だけに興味がある ようです。  今度はアカメガシワをターゲットに説明開始。上の葉から下の葉まで数枚とって上か ら並べていきます。「葉の軸の長さが違うね、どうしてだろう?」、これには敏感に反 応、「日の当たる上が短くて、下が長い」、「お〜賢い!」、ここぞとばかりにアカメ ガシワの赤い毛の話や蜜腺の話に転換! ぐんぐん食いついてきました。  そして、締めはボダイジュの花の観察です。この子たちの学校の校章が菩提樹とあっ て、葉の観察やへら状の花の観察、種子の飛ばし方の話などで盛り上がり、観察会は終 了。入り方を外して、少しとまどった柳原でした。                       (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <あんぜん41> 森林体験学習〜森遊び(1/2) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◇登りはかかと、下りはつま先から踏み込む  山の歩き方の基本は、登りではかかとから、下りではつま先から踏み込むようにする  と、靴底で大地をしっかりと踏みしめて歩くことができます。逆に、登りはつま先、  下りはかかとから着地するとスリップしやすく危険です。歩幅は小さくした方がスリ  ップしにくく疲れません。 ◇こまめに休憩をとって疲労を防ぐ  山歩きでは、傾斜地でのアップ、ダウンを繰り返すため、体力を著しく消耗します。  疲労した時や足に負担がかかるような下り坂では、転倒や滑落による骨折、打撲、捻  挫に注意します。このため、こまめに休憩をとるとともに、休憩時には十分に給水を  とり疲労を防ぐ必要があります。 ◇森林観察では、安全な場所を選んで解説する  森林観察では、できるだけ平坦な広い場所を選んで解説します。また、落石、落枝、  ウルシ、マムシ、スズメバチなどの危険がないか十分に注意します。 ◇植物の中には有毒なものがあるので注意する  植物観察の基本は、植物を自然のままの姿で観察することでその特徴を学び、自然を  愛する心を育てることです。植物の中には有毒なものがあるので、安全指導を徹底し  ます。なお、植物は原則として「折らない」、「採らない」ことを教えます。(次号  に続く。)      (林野庁監修「森林体験活動指導者のための安全管理ハンドブック」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <関連用語> 木質バイオマス発電 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  「バイオマス」とは、生物資源(bio)の量(mass)を表す言葉であり、「再生可能な、 生物由来の有機性資源(化石燃料は除く)」のことを呼びます。その中で、木材からな るバイオマスのことを「木質バイオマス」と呼びます。  木質バイオマスには、主に、樹木の伐採や造材のときに発生した枝、葉などの林地残 材、製材工場などから発生する樹皮、のこ屑などのほか、住宅の解体材や街路樹の剪定 枝などの種類があります。また、一口に木質バイオマスといっても発生する場所(森林、 市街地など)や状態(水分の量や異物の有無など)が異なるので、それぞれの特徴にあ った利用を進めることが重要です。  「木質バイオマス発電」は、この木質バイオマスを利用した発電のことで、他の再生 可能エネルギーなどと比べて、次の3つの特徴を有しています。 1) 太陽光や風力による発電と異なり、自然条件に左右されない安定電源であること。 2) 石油・石炭エネルギーと異なりCO2を増加させないため、地球温暖化対策としても有  効であること。 3) 産油国に支払われ石油代などと異なり、燃料代は山村地域に支払われ、山村地域に経  済波及効果をもたらすこと。  送電出力5,000キロワットの木質バイオマス発電を例にとると、一般住宅約1万2千世帯 分の年間電力量を賄える発電能力(標準家庭の電気使用量約290kwh、約7,000円/月)が あり、間伐材等の収集・運搬・加工・発電所などで、地域に約50人程度の雇用が新たに 生まれると計算されています  また、使用する木質バイオマス燃料は年間約6万トン、約10万m3程度で、発電収入は燃 料全てを間伐材等の未利用材とすると約12〜13億円程度、燃料代は約7〜9億円程度になり ます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <樹木のことなど10> 消防車でも放水できない高さまで水を吸い上る木 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  世界で最も樹高の高いセコイア(アメリカ・カリフォルニア州)は111m、日本で一番 高いキミマチスギ(秋田県、アキタスギ)は58mといわれています。木がどうしてその ような高いところまで水を持ち上げることができるのか、不思議です。  大気の圧力に釣り合う水柱の高さは約10mですから、吸い上げポンプで水を吸い上げ る時は、水面より10m以上吸い上げることはできません。モーターを使っても、数十m も引き上げるのは相当な電力が必要です。  植物の体内で起きる水の引き上げの仕組みは根毛から始まります。浸透現象によって 地中の水が根毛に入ってきます。そして、葉から水分が水蒸気として失われていく蒸散 作用という現象によって行われます。  葉から失われる水はすべて根から補給されます。この水は、幹や枝を走るたくさんの 細い導管を毛管現象によって上へと引っぱり上げられます。それは、水自身の持つ凝集 力で堅く結びついた水柱のようなものとなっています。  こうして、水は植物体内で水の分子が互いに強く引き合う力によって、根から葉まで 木部を通じて途切れることなく繋がっていて、80mも100mもある高い樹木の先端まで 導管を上がっていくことができるものと考えられています。         (子ども樹木博士ニュース「質問コーナー(堀内孝雄先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 6 <イベント情報>   ◆太陽の恵みでエコ×エネ調理体験((公財)キープ協会)   ◆大門ダム探検と森の体験プログラム((公財)キープ協会)   ◆夏休み子ども樹木博士と木工教室(関東森林管理局 高尾森林センター)   ◆館山野鳥の森のイベント情報(館山野鳥の森管理事務所) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)にご 登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。――― ◆太陽の恵みでエコ×エネ調理体験  日照時間日本一の太陽の恵みを体感します。簡易的なソーラークッカーを作り、太陽 の恵みで調理体験します(曇りや雨の時には森の恵み=枝やペレットで調理します)。                           (主催:(公財)キープ協会) ◇日時 平成24年7月16日(月・祝)、9月1日(土) 10:00〜15:00 ◇場所 山梨県 (公財)キープ協会 ◇参加 小学生以上の子どもと保護者 ◇参加費 子ども1,000円、大人1,500円 ◇応募方法 郵便、FAX、メールなどで(詳細はHPで) ◇問合せ先等  公益財団法人キープ協会  〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545  TEL:0551-48-3795 E-mail:forester@keep.or.jp  URL:http://www.keep.or.jp/ja/foresters_school/ ◆大門ダム探検と森の体験プログラム  川の流れの管理、飲み水の提供、電気を作るなど様々な役割を持つ大門ダムを探検し ます。お勧めは湖底に伸びるトンネル!水と森と暮らしのつながりについても学びます。                           (主催:(公財)キープ協会) ◇日時 平成24年7月31日(火)、8月23日(木) 10:00〜15:00 ◇場所 山梨県 大門ダム ◇参加 小学生以上の子どもと保護者 ◇参加費 子ども500円、大人1,000円 ◇応募方法 郵便、FAX、メールなどで(詳細はHPで) ◇問合せ先等  公益財団法人キープ協会  〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545  TEL:0551-48-3795 E-mail:forester@keep.or.jp  URL:http://www.keep.or.jp/ja/foresters_school/ ◆夏休み子ども樹木博士と木工教室  夏休み本番!親子でいろいろな樹木の名前を覚えて子ども樹木博士に挑戦しよう!                    (主催:関東森林管理局 高尾森林センター) ◇日時 平成24年8月10日(金) 9:30〜16:00 ◇場所 高尾山国有林 木工体験:自然体験学習施設     (集合:日影沢キャンプ場 9:30) ◇内容  1) 子ども樹木博士:インストラクターの案内で、ブナ樹木の名前を覚えながら森林を   散策した後、認定試験を行い、その成績により段・級位を記載した「子ども樹木博   士認定書」を授与します。  2) 木工体験:木の実の額縁:どんぐりや小枝を使い、木のフレームに楽しくデコレー   ションします。(キットはお子様1人に1個) ◇募集人数 小学生以上の親子40名(応募者多数の場合は抽選) ◇参加費 大人・子ども1人当たり500円 ◇申込方法等の詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/index.html →最新情報 ◇問合せ先 関東森林管理局 高尾森林センター  〒193-0844 東京都八王子市高尾町2438−1  TEL:050-3160-6040  FAX:042-663-7229 ◆館山野鳥の森のイベント情報(主催:館山野鳥の森管理事務所)  (開催場所)千葉県立館山野鳥の森        交通:JR内房線館山駅からJRバス安房神戸廻り白浜行きで20分           「安房神社前」下車徒歩7分 ◇木彫りの小鳥を作ろう  バルサ材や板を使って小鳥を作ります。  [開催日] 平成24年8月12日(日)  [参加費] 1,000円  [応募等] 下記の問合せ先の電話で受付(8月11日(土)まで) ◇クラフトテープを使ったカゴ作り  クラフトテープを使ってカゴを作ります。(プチトートバック作り)  [開催日] 平成24年8月25日(土)  [参加費] 800円  [応募等] 下記の問合せ先の電話で受付(8月24日(金)まで) 【問合せ先】 館山野鳥の森管理事務所(千葉県館山市大神宮553)        TEL:0470-28-0166 FAX:0470-28-0187        E-mail:kumazawa@welcomechiba.jp        URL:http://www.chiba-forest.jp/yachou/ ====================================== ☆ 事務局から ======================================  7月2日(月)、子ども樹木博士認定活動推進協議会の第12回通常総会が開催され、平成 23年度の活動等が報告されました。  その中で、平成23年度における「子ども樹木博士」の認定活動については、実施団体 から事務局に報告等のあったものは実施回数で延べ73回、参加人数で延べ約23百人、地 域ごとには22都道府県46団体による実施といずれも前年度を下回っており、事務局の話 では、認定証の配布状況等から見ても、昨年の大震災等による影響も感じられるとのこ とでした。  当日は、総会に続いて、「環境教育プログラムと実践」と題して、東京都奥多摩湖畔 公園山のふるさと村ビジターセンターのインタープリター、小川結希さんによる特別講 演が行われ、日頃の活動状況等を踏まえた興味深く、実践的で、元気のいいお話をお聞 きしました。  平成24年度は、東日本大震災の復旧・復興を改めてお祈りするとともに、子ども樹木 博士等の野外活動が小川さんのお話のように元気に進められ、飛躍することを期待して います。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ☆★☆平成24年度森林インストラクター「資格試験」及び「養成講習」のご案内★☆★☆★ ■■■資格試験 http://www.shinrinreku.jp/shikakushike/shikakushike_gaiyo.html ■■■養成講習 http://www.shinrinreku.jp/yoseikoshu/yoseukoshu_gaiyo.html  ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★