◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   森林環境教育ネットワークメールマガジン 第93号 (平成24年10月15日) ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ( 目 次 )  1 <コラム> 森林環境教育の現場から(34)  2 <樹木のことなど14> 「かえで」と「もみじ」  3 <関連用語> 木の文化を支える森/古事の森  4 <図書紹介> 「なつかしの野外活動アクティビティ集―森あそび・野あそび―」  5 <イベント情報>    ◆簡単!燻製作り体験(館山野鳥の森管理事務所)    ◆高尾山内八十八大師巡り(中級向き)(関東森林管理局 高尾森林センター)    ◆自然の「?」「!」を子どもに伝える人になる講座             ((公財)キープ協会 キープ・フォレスターズ・スクール)    ◆秋の高尾山親子自然観察会(関東森林管理局 高尾森林センター)    ◆野外森林教室「夜のムササビを見てみよう!」                     ((独)森林総合研究所 多摩森林科学園)  ☆ 事務局から 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 森で遊ぼう!! 森林環境教育ネットワークhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 《メールマガジン・バックナンバーhttp://www.shinrinreku.jp/feenet/php4/mlbk/index.php》 《イベント情報の登録・閲覧http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/》 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1 <コラム> 森林環境教育の現場から(34) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  山の学校で活動をしてきました。この学校の地区は市街地から遠く、バス路線もあり ません。地域の産業は果樹栽培と林業、農業が主です。  およそ1年前、イノシシが出現し始めたことから森に入る人が極端に減りました。学校 の裏山も例外ではなく、スギ、ヒノキの人工林に人の姿がなくなり1年が経過しました。  そんな夏休み前のことです。柳原が下見に森に入ると、「ケケケケケ・・・」と鳴き 声が聞こえます。「あれっアカゲラかな?でも違う?」、声の先を見るとなんとオオタ カの幼鳥です。そう、人の入らなくなった人工林でオオタカが営巣していたのです。さ てどうしようか? 校長先生とも話し合いしばらく様子を見ることにしました。  そして、9月の活動で子どもたちとそっと様子を見に行くことになりました。「ここか らは声を出さずにそっと歩こうね!」、この指示に子どもたちは緊張気味です。不安と 期待の中、森を進むと、なんと夕立! 夕刻も近いことからここでストップして学校に戻 ることにしました。  「この近くにいるなら校庭の上を飛ぶこともあるから観察してみて!」、この呼びか けに「ぼく見たよ!おなかの白い鳥が飛んでいた!」、尾の形を確かめるとたぶんオオ タカ! 子どもたちの夢が膨らみます。  しかし、神経質な生き物だけに今後の観察には神経を使わなくてはいけません。思わ ぬ天から、いや自然からのプレゼントかもしれません。                       (森林インストラクター 柳原 高文) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2 <樹木のことなど14> 「かえで」と「もみじ」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  カエデと名のつくものはイタヤカエデ、ハウチワカエデ、ウリハダカエデなど多くの 種類があります。モミジと名のつく種類にはイロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジな どがあります。しかし、カエデと呼ばれるものもモミジも植物学上は、カエデ科カエデ 属の植物で、同じ仲間です。  カエデはカエルデ(蛙手)の約。蛙の手に似ているからといいます。モミジは紅葉と 書くように、古くは草木の汁を揉み出して布などを染めたことから「もみ出す」、「も み出る」に由来するといわれます。また、ベニバナの花で染めた緋色が秋空に映えるカ エデ(モミジ)に通ずるということから、平安時代に紅葉をモミジと読むようになった といわれています。  カエデやモミジは昔から日本人に大変親しまれてきた樹木です。多くの園芸品種が作 出され、記録されています。そして、掌状に葉の裂け方が浅い種類をカエデと呼び、葉 の裂け方が深いヤマモミジ系のものをモミジとして区別してきました。カエデとモミジ を区別した昔の人の自然に対する感性、自然を見る目の高さに驚きます。          (子ども樹木博士ニュース「質問コーナー(堀内孝雄先生)」から) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3 <関連用語> 木の文化を支える森/古事の森 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  林野庁(国有林野)では、作家の故立松和平氏の提唱を受け、平成14年度に国民参加 による木の文化の継承に貢献する森林づくり活動を推進するため、「木の文化を支える 森」制度を創設しました。  歴史的に重要な木造建造物や各地の祭礼行事、伝統工芸などの木の文化を次代に引き 継ぐためには、必要な木材や樹皮などの資材を供給する森林が不可欠です。「木の文化 を支える森」は、こうした森林を守り育てる活動に共感し、参加したいという方々の声 に応え、国民参加の森林づくりを進めるため、活動のフィールドとして国有林野を一定 期間活用していただく制度です。  この「木の文化を支える森」のうち、特に歴史的建造物の修復等に必要な木材のため の森づくりを一般的に「古事の森」と呼んでいます。  「木の文化を支える森」は、平成22(2010)年度末現在、全国で22ヵ所が設定されて います。このうち「古事の森」は10箇所が設定されており、例えば奈良県法隆寺のヒノ キ、岩手県中尊寺のアオモリヒバ、ケヤキなど、修復に必要な資材を安定的に供給する ための森づくり活動が進められています。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4 <図書紹介> 「なつかしの野外活動アクティビティ集―森あそび・野あそび―」               (発行:一般社団法人全国森林レクリエーション協会) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――  むかし、里山を中心とした森林は、地域の人々の生活の場の一部であるとともに、小 さな子どもたちをはじめ青少年の遊びや学びの場であり、そこには、自然の素材を工夫 して利用した遊びや学び、そのための道具等がありましたが、昭和30年代前半頃のいわ ゆる燃料革命を契機として急速に失われ、忘れ去られてきました。  そうした中で、森林は青少年の豊かな人格を育む体験活動の場として広く活用してい くことが期待されており、現代のIT文明社会に生きる青少年はもとより、里山等での経 験が遠いむかしの思い出となっている中高年にとっても、自然の素材を利用した素朴な 野外活動を体験することは重要なものとなっています。  本書は、野外活動におけるむかしなつかしい遊びや学びのアクティビティ63例につい て、これまでの調査結果等をベースとして、その遊び方や学び方、材料、道具の作り方 等を取りまとめたものです。失われつつあるむかしなつかしいアクティビィを後世に伝 えるだけでなく、現代社会の青少年等に対して自然で素朴な野外活動を提供することに より、創造力や創作力、自然への親しみ、豊かな心を培うことにつながれば幸いです。                 (B5判・70ページ/定価500円(税込み・送料別)) ◆概要 ◇植物を使って遊ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42例 ◇その他の生きもの、雪などとの身近な遊び・・・21例 ◆問合せ・申込み先  一般社団法人 全国森林レクリエーション協会   〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6階   TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472   [URL] http://www.shinrinreku.jp/kyokai/kyokai_tosyo.html#9 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5 <イベント情報>   ◆簡単!燻製作り体験(館山野鳥の森管理事務所)   ◆高尾山内八十八大師巡り(中級向き)(関東森林管理局 高尾森林センター)   ◆自然の「?」「!」を子どもに伝える人になる講座            ((公財)キープ協会 キープ・フォレスターズ・スクール)   ◆秋の高尾山親子自然観察会(関東森林管理局 高尾森林センター)   ◆野外森林教室「夜のムササビを見てみよう!」                    ((独)森林総合研究所 多摩森林科学園) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 本ネットワークの「イベント情報」(http://www.shinrinreku.jp/feenet/einfo/)にご 登録いただいたイベントや事務局にご連絡いただいた情報等の中から紹介します。――― ◆簡単!燻製作り体験  ダンボール箱や針金ハンガーを使って簡単な燻製作りに挑戦しよう。(主催:館山野 鳥の森管理事務所) ◇開催日 平成24年10月27日(土) ◇開催場所 館山野鳥の森        JR内房線館山駅下車JRバス安房神戸廻り白浜行きで約20分                         「安房神社前」下車徒歩7分 ◇参加者等 一般(参加費1,500円) ◇応募方法 下記の問合せ先の電話で受付(10月26日まで) ◇問合せ先 館山野鳥の森管理事務所(千葉県館山市大神宮553)        TEL:0470-28-0166 FAX:0470-28-0187        E-mail:kumazawa@welcomechiba.jp        URL:http://www.chiba-forest.jp/yachou/ ◆高尾山内八十八大師巡り(中級向き)  高尾山で赤い帽子を冠った大師様は第三十六世山主・志賀昭林大僧正が自ら四国八十 八ヶ所を巡礼され、その土を持ち帰り、山内の各所に収め建立された大師様です。四国 八十八カ所巡りは歩きの修行ともいわれます。一日で八十八大師様を巡ります。(主催 :関東森林管理局高尾森林センター/実施:森林インストラクター東京会) ◇日時等 平成24年11月7日(水) 集合:京王線高尾山口駅 8:30 ◇歩程(約6時間)  清滝駅・不動院〜琵琶滝〜二本松〜11丁目茶屋〜大師堂〜天狗社〜奥の院〜仏舎利  塔〜11丁目茶屋〜蛇滝〜(登り返します)〜11丁目茶屋〜金毘羅台〜清滝・不動院 ◇定員等 30名(応募者多数の場合は抽選) ◇参加費 1,700円 ◇申込みなどの詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/index.html →最新情報 ◆自然の「?」「!」を子どもに伝える人になる講座  「子どもの体験活動に関わっているけれど、ちょっとマンネリになっている」、「サ ークルや子ども会で、子どもと関わっているけれど、もっと自然を楽しませてあげた い!!」、「地域の教育力を学校の中に取り入れていきたい!!」  自然の「?」「!」を子どもに伝えるコツと、学校と地域がいい関係を作っていくた めのコツをみなで学びあいます。(主催:(公財)キープ協会 キープ・フォレスターズ・ スクール) ◇日時 2012年11月10日(土) 12:30〜17:30 ◇場所 山梨県立愛宕山こどもの国・少年自然の家 ◇講師 %c直広((公財)キープ協会 環境事業部長) ◇対象 18歳以上の方 ◇参加費等 参加費無料、先着20名 ◇応募方法等につきましては、下記問合せ先のURLを開いてご覧ください。 ◇問合せ先 公益財団法人キープ協会 キープ・フォレスターズ・スクール        〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545        TEL:0551-48-3795 FAX:0155-48-2990        E-mail:forester@keep.or.jp        URL:http://www.keep.or.jp/ja/foresters_school/ ◆秋の高尾山親子自然観察会―高尾の森にかくされた謎!?―  森の案内人・森林インストラクターと一緒に、秋の高尾山で自然観察をしながらいろ いろな秋を見つけよう。(主催:関東森林管理局高尾森林センター/実施:森林インス トラクター東京会) ◇日時等 平成24年11月11日(日)        集合:JR高尾駅北口開札前 8:50  解散:慰霊碑前広場15:00頃 ◇コース 裏高尾(日影沢バス停)〜いろはの森〜4号路(西)〜もみじ台(昼食)〜      5号路(南)〜3号路〜慰霊碑前広場(解散) ◇対象等 小学生以上の子どもと保護者50人(応募者多数の場合は抽選) ◇参加費 1人500円(別にバス代:大人片道220円・子ども片道50円) ◇申込みなどの詳細につきましては、次のURLを開いてご覧ください。  URL:http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/takao/index.html →最新情報 ◆野外森林教室「夜のムササビを見てみよう!」  多摩森林科学園にすむ“ムササビ”をみて、森にすむ野生生物のくらしを身近に感じ てみよう。((独)森林総合研究所 多摩森林科学園) ◇日時 2012年11月30日(金) 15:00〜18:00 ◇場所 多摩森林科学園の樹木園内 ◇費用 入園料:大人300円、子ども(小中高生)50円 ◇活動予定  15:00〜16:00 樹木園を散策しながら、ムササビが食べた葉、フン、巣穴などを探し          ます。  16:00〜16:30 巣箱の中のムササビビデオを鑑賞します。  16:30〜18:00 野外で巣穴から出てくるムササビを観察します。  ※巣穴の前で30分くらい静かに待機します。 寒いので、温かい服装でご参加くださ   い。  ※野生動物ですから、必ず見られるとは限りません。ご理解ください。 ◇申込みは10月20日から受け付けます。  メール(kouhotama@ffpri.affrc.go.jp )に、参加者のお名前、年齢、住所、中止時 の連絡先(携帯メール、電話など)をご記入の上、お申し込みください。雨天中止とさ せていただきます。同時に4名様までお申込みいただけます。先着20名様で打ち切らせて いただきます。 URL:http://www.ffpri.affrc.go.jp/tmk/index.html  ====================================== ☆ 事務局から ======================================  先日、駅舎の復元工事を終えて全面開業したJR東京駅を見てきました。  98年前の大正3年に、既に開業していた新橋駅と上野駅を結ぶ首都東京の鉄道網の中心、 中央停車場として建設されましたが、終戦直前の空襲により炎上し急遽修復され、以降 その姿で長く利用されてきました。  この度、創建当時の駅舎の復元や保存を求める声もあって、およそ5年の歳月をかけて 復元されました。創建当時を再現したドーム型の屋根、消失した3階部分の再建、内部の 各種装飾の再現などのほか、最新の免震装置が設置されているそうです。  首都東京のビルの谷間の赤レンガ造り3階建て駅舎。ドーム型の屋根がひときわ目をひ く大正の洋風デザイン。改めて一見してみる価値があるように思います。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ☆☆☆ご投稿等はE-mail:feenet_info@shinrinreku.jpまでお寄せください。 [編集発行]  〒112-0004 東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6F  一般社団法人 全国森林レクリエーション協会 森林環境教育ネットワーク事務局  TEL:03-5840-7471 FAX:03-5840-7472 E-mail:feenet_info@shinrinreku.jp  URL:http://www.shinrinreku.jp/feenet/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆